2009/9/11 朝日新聞 社説 9・11から8年
2001年9月11日、ハイジャックされた旅客機が世界貿易センタービルに突っ込み、3千人以上が犠牲になった。テレビを通じて「これは戦争行為だ」と語ったブッシュ氏は、国際テロに対する「戦争」を宣言した。
それから8年。「対テロ戦争」の正義を訴え続けたブッシュ氏に代わり、オバマ大統領が登場した。新政権のキーワードは「イスラムとの和解」である。「対テロ戦争」は「暴力的過激主義との対決」にとって代わられた。
だがいったん始めた戦争は簡単に終わらせられない。対話を掲げるオバマ大統領が直面するのは、この冷厳な現実だ。とりわけアフガンにはオバマ氏自身が、必要な戦争として米軍の増派を進めている。しかし、状況は悪化の一途をたどっているように見える。
アフガニスタンをどう再建するか。いま世界が直面する最も困難な課題の一つだ。解決に向けては、イスラム社会との対話を深めることが不可欠である。
2001年9月11日、ハイジャックされた旅客機が世界貿易センタービルに突っ込み、3千人以上が犠牲になった。テレビを通じて「これは戦争行為だ」と語ったブッシュ氏は、国際テロに対する「戦争」を宣言した。
それから8年。「対テロ戦争」の正義を訴え続けたブッシュ氏に代わり、オバマ大統領が登場した。新政権のキーワードは「イスラムとの和解」である。「対テロ戦争」は「暴力的過激主義との対決」にとって代わられた。
だがいったん始めた戦争は簡単に終わらせられない。対話を掲げるオバマ大統領が直面するのは、この冷厳な現実だ。とりわけアフガンにはオバマ氏自身が、必要な戦争として米軍の増派を進めている。しかし、状況は悪化の一途をたどっているように見える。
アフガニスタンをどう再建するか。いま世界が直面する最も困難な課題の一つだ。解決に向けては、イスラム社会との対話を深めることが不可欠である。