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2009/4/28 朝日新聞    社説  100兆円予算


 政府は09年度補正予算案を国会へ提出した。補正後の09年度予算の規模は102兆円を超え、初めて100兆円を突破する。
 心配なのは、その財源の多くが借金でまかなわれることだ。政府の借金は、いずれは国民が自ら負担していかなければならないものだ。だから、将来の国民が困らないように財政規律がある。その規模が大きく揺らぎ、財政運営はかなりの危険水域に入ってきたのではないか。
 それでも財政界には、危機の克服にはもっと巨額の財政出動が必要という意見もある。また、国債の買い手が国内の投資家であるから心配は要らない、という声もある。
 その種の楽観に基づいた期待や分析は危険だ。まだ状態のよい欧州が財政悪化に警戒感を強めているのに比べ、日本の楽観ムードは際立っている。
 与謝野財務相は景気対策に際して「賢い使い方」を強調した。それ以上に、「借り方」や「借金の返し方」への格段の配慮が必要ではないだろうか。