2009/6/17 朝日新聞 社説 安心の表現
子育て世帯やワーキングプアの若者をはじめ、若い世代の支援にもっと力を入れよう。政府の安心社会実現会議がそんな提言をまとめた。
これまでにも社会保障国民会議が、今の安全網のほころびが生じているとして社会保障の強化を求めていた。今回はさらに進めて、制度を立て直すだけでなく高齢者重視だった給付のありようを転換するというものだ。
深刻化する格差・貧困や少子化問題に政府が本腰で乗り出すのは当然で、むしろ遅すぎたくらいだ。しかし大問題がある。実現の道筋が全く見えないことだ。
麻生首相が国民に信を問うなら、社会保障の充実にどれだけの費用が必要なのか、国民にお願いする負担増はいくらで、何に使うのか、道筋を正直に示すことが不可欠だ。
これは政府・与党だけでなく、政権選択を国民に問おうとしている民主党も同様だ。与野党がマニフェストにそれを明示して競ってこそ、信頼できる政府を作るための政権選択の選挙になろう。
子育て世帯やワーキングプアの若者をはじめ、若い世代の支援にもっと力を入れよう。政府の安心社会実現会議がそんな提言をまとめた。
これまでにも社会保障国民会議が、今の安全網のほころびが生じているとして社会保障の強化を求めていた。今回はさらに進めて、制度を立て直すだけでなく高齢者重視だった給付のありようを転換するというものだ。
深刻化する格差・貧困や少子化問題に政府が本腰で乗り出すのは当然で、むしろ遅すぎたくらいだ。しかし大問題がある。実現の道筋が全く見えないことだ。
麻生首相が国民に信を問うなら、社会保障の充実にどれだけの費用が必要なのか、国民にお願いする負担増はいくらで、何に使うのか、道筋を正直に示すことが不可欠だ。
これは政府・与党だけでなく、政権選択を国民に問おうとしている民主党も同様だ。与野党がマニフェストにそれを明示して競ってこそ、信頼できる政府を作るための政権選択の選挙になろう。