2009/5/28 朝日新聞 社説 党首討論
麻生首相と、民主党の鳩山代表が初の党首討論に臨んだ。民主党の小沢代表のときにはめったに行われなかったが、代表交代を機にすんなり実現した。大いに歓迎したい。
今回の党首討論では、政権交代に込める理念を訴える鳩山氏と、政権担当能力を強調する麻生氏という、力点の違いが見えた。
もうひとつ、両氏が鋭くぶつかったのはやはり「小沢問題」だった。「反省の中から、企業・団体献金を3年後に禁止したい」と法制化に同調を求める鳩山氏に対し、首相は「企業にも社会の一構成員としての存在意義がある。現在の法律すら守っていない疑惑があるのに、制度が悪いというのは論理のすり替えだ」と批判した。
政権交代の手がかりを求める有権者には、はなはだ物足りない約45分間であった。政策の財源論や安全保障、憲法など聞きたいテーマは山ほどある。論争を逃げないという両党首なのだから、総選挙への第一声と心得て、毎週でも討論を重ねてもらいたい。
麻生首相と、民主党の鳩山代表が初の党首討論に臨んだ。民主党の小沢代表のときにはめったに行われなかったが、代表交代を機にすんなり実現した。大いに歓迎したい。
今回の党首討論では、政権交代に込める理念を訴える鳩山氏と、政権担当能力を強調する麻生氏という、力点の違いが見えた。
もうひとつ、両氏が鋭くぶつかったのはやはり「小沢問題」だった。「反省の中から、企業・団体献金を3年後に禁止したい」と法制化に同調を求める鳩山氏に対し、首相は「企業にも社会の一構成員としての存在意義がある。現在の法律すら守っていない疑惑があるのに、制度が悪いというのは論理のすり替えだ」と批判した。
政権交代の手がかりを求める有権者には、はなはだ物足りない約45分間であった。政策の財源論や安全保障、憲法など聞きたいテーマは山ほどある。論争を逃げないという両党首なのだから、総選挙への第一声と心得て、毎週でも討論を重ねてもらいたい。