ブログネタ
税制 に参加中!
2009/6/14 朝日新聞     社説  納税者番号


 政府が納税者に番号を割り振り、所得や金融取引などを一括して把握する納税者番号の制度について、自民、民主両党が検討を続けている。
 納税者番号制が導入されると、預貯金や証券を取り引きする時に自分の番号を示す。税務署は、取り引き先から報告される取引内容と番号を使って個人ごとに所得や預貯金の動きを正確に把握することができる。
 源泉徴収制度のもとで給与所得が100%把握されるサラリーマンと自営業者や農家の間には、所得の把握度に差がある。番号制はこうした問題に対して、万能とはいえないが最強の解決策になることは間違いない。
 確かに納税者番号制には管理社会化の一面はある。だが、公的支援の必要度を把握し、社会保障を充実させるには、乱用の防止を前提に導入せざるを得ないのではないか。
 そのためには、プライバシーの保護というハードルがある。与野党は、国民の不安を取り除くための環境整備を丁寧に進めることが求められる。