2009/6/12 朝日新聞 社説 民主党
西松建設による違法献金事件の検証を民主党から委ねられた外部の「第三者委員会」が報告書をまとめた。
小沢前代表の公設秘書が起訴された事件をめぐる党や小沢氏らの対応に関して、客観的で公正な見解を示してもらう狙いだったという。そう思って報告書を読むと、違和感を抱かざるを得ない。その大半が、検察の捜査や報道のあり方に対する批判で占められているからだ。
小沢氏や党の執行部に最も欠けているのは、なぜ特定のゼネコンから巨額のカネをもらい続けたのか、仮に違法でないとしても民主党代表にふさわしいことだったのかという疑問への素直な答えである。そこに切り込んでこその第三者委ではなかったか。
民小党は鳩山新代表の体制になった。この報告書を機に事件には区切りをつけ、これからは総選挙に全力投球したいというのが大方の思いだろう。だが、これで幕というのでは有権者の多くは納得できまい。民主党自身の自浄能力も問われ続ける。
西松建設による違法献金事件の検証を民主党から委ねられた外部の「第三者委員会」が報告書をまとめた。
小沢前代表の公設秘書が起訴された事件をめぐる党や小沢氏らの対応に関して、客観的で公正な見解を示してもらう狙いだったという。そう思って報告書を読むと、違和感を抱かざるを得ない。その大半が、検察の捜査や報道のあり方に対する批判で占められているからだ。
小沢氏や党の執行部に最も欠けているのは、なぜ特定のゼネコンから巨額のカネをもらい続けたのか、仮に違法でないとしても民主党代表にふさわしいことだったのかという疑問への素直な答えである。そこに切り込んでこその第三者委ではなかったか。
民小党は鳩山新代表の体制になった。この報告書を機に事件には区切りをつけ、これからは総選挙に全力投球したいというのが大方の思いだろう。だが、これで幕というのでは有権者の多くは納得できまい。民主党自身の自浄能力も問われ続ける。