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海派?山派? に参加中!
2009/7/19 朝日新聞      社説  中高年登山


 悪天候に見舞われた北海道大雪山のトラウシ山と美瑛岳で、登山者が相次いで遭難し、ツアー参加者やガイドら50〜60代の計10人が命を落とした。
 低気圧の通過で、一泊した避難小屋を出た時には強風が吹いていた。不安に思った人もいたというが、ガイドは出発を強行した。風雨にさらされ、体の熱が急速に奪われたことが多くの犠牲者を出した一因となったようだ。
 ガイドの責任は大きいと言わざるを得ない。十分な知識を持っていたのか。旅行会社の安全確認はどうだったか。悲劇を繰り返さぬよう、解明を進めてもらいたい。
 参加者は「高い料金を払ったのだから無理してでも決行を」と言うかもしれない。日程はどうしても制約される。だが、安全あっての登山だ。旅行業者は自らツアーのあり方を問い直さねばならない。
 夏休みに計画がある人は、行程をよく吟味し、体調や装備をしっかり点検する。そして、引き返す勇気も忘れずに山に持っていきたい。