2014 1/23(木)  死刑囚の証言 -- 真相求め続ける一助に

 オウム真理教事件の裁判員裁判で、元教団幹部の中川智正死刑囚が証言した。17年近く逃亡していた平田信被告の共犯者として法廷で尋問された。

 死刑の執行を待つ人間が、自分の事件を公の場で語ることはほとんどない。過去に死刑囚が証言した4例のうち、法廷では1例だけ。残る3例は、拘置所に裁判官らが出向いていた。

 今回も検察側は、移送中の警部や本人の心情への影響を案じて出張尋問を求めた。だが、東京地裁は特別扱いの必要はないとして法廷を選んだ。

 その判断は正しかったというべきだろう。裁判員と遺族らが、犯罪に手を染めた当事者の選ぶ言葉をじかに聞き、その表情と語りぶりを見届けることができた。それは裁判記録だけでは語り継げない生身の情報である。

 法廷証言は重いものだが、これほどの事件であればなおさら意味が大きい。性犯罪などで証言の負担が明らかなケースでない限り、法廷の公開の原則は尊重されるべきだ。


*チェックポイント
・中川死刑囚の法廷における証言
・死刑囚による証言が希であること
・法廷で証言を聞くことの重み:裁判記録以上の生身の情報
・(まとめのため、主張を拡張して)裁判の公開の原則の尊重を。