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2009/6/19 朝日新聞    社説  景気底打ち宣言


 政府が事実上の「景気底打ち」の宣言をした。これには多くの人が実感とのズレを感じたに違いない。
 それも当然だ。底打ちといっても、生産も輸出も、世界経済危機が一気に表面化した昨秋と比べまだ3割以上も低い。危機の急降下のスピードが弱まり、ようやく「底抜け」の恐怖は去った。だが回復の足がかりもなかなか見えない。現状はそんなところであろう。
 日本がバブル崩壊後の長期停滞から脱したころには、米国や中国の経済が好調で、輸出が力強いエンジンになった。ところが今は米国も欧州も金融システムがいまだ不安定で、中国も息切れした時にどこまで高成長路線を突っ走れるのか不明であり、回復にはかなり時間がかかるとみられている。
 一時的な景気刺激に重点を置いた対策では通用しない。むしろ長期的な視点から新産業を育てると同時に、社会保障や財政を立て直し、安心感を生むことで国民経済を安定させるという本格的な取り組みが求められる。