2008/12/6 朝日新聞 社説 印パ関係
ともに核保有国であるインドとパキスタンの対立が深まっている。きっかけはインドの商都ムンバイでの同時多発テロだ。両国は国境における軍の配置と増強を考えており、緊張状態が続いている。
両国の衝突は、核戦争の危機に直結する。双方は対話を続けて事件の解明と再発防止に協力し、緊張緩和に全力を尽くしてほしい。
今回のテロは、米国にオバマ次期政権が登場する直前に起きた。オバマ氏は対テロの主戦場をイラクからアフガンに移す方針を掲げている。対するテロ組織タリバーンなどが印パを激しい対立へと引き込み、拠点とするアフガン・パキスタン国境地帯への圧力をそらそうとする意図も見て取れる。
その挑発に乗って印パが戦火を交えては、この地域の国際テロネットワークの脅威が格段に強まり、保有する核兵器がテロリスト側にわたる危険性も生じうる。
米ロを初めとする関係の深い国々は、仲介外交をさらに急いでもらいたい。
ともに核保有国であるインドとパキスタンの対立が深まっている。きっかけはインドの商都ムンバイでの同時多発テロだ。両国は国境における軍の配置と増強を考えており、緊張状態が続いている。
両国の衝突は、核戦争の危機に直結する。双方は対話を続けて事件の解明と再発防止に協力し、緊張緩和に全力を尽くしてほしい。
今回のテロは、米国にオバマ次期政権が登場する直前に起きた。オバマ氏は対テロの主戦場をイラクからアフガンに移す方針を掲げている。対するテロ組織タリバーンなどが印パを激しい対立へと引き込み、拠点とするアフガン・パキスタン国境地帯への圧力をそらそうとする意図も見て取れる。
その挑発に乗って印パが戦火を交えては、この地域の国際テロネットワークの脅威が格段に強まり、保有する核兵器がテロリスト側にわたる危険性も生じうる。
米ロを初めとする関係の深い国々は、仲介外交をさらに急いでもらいたい。