2009/7/24 朝日新聞 社説 北朝鮮
米国が北朝鮮に対し、盛んにメッセージを送り始めている。
米政権の陣容がそろい、北朝鮮も一通り威力を内外に誇示した後、金正日総書記の健康悪化を受けて後継準備に力を注いでいるようでもある。今がサインの出し時だ。米国はそう判断したのだろう。
ただキャンベル国務次官補が語った「包括的な提案」の中身はまだ定かではない。とはいえ6者協議が行き詰っている現在、米政権のメッセージは事態を動かすきっかけになりうる。核開発再開などやりたい放題の危機をこれ以上深めないためにも、北朝鮮問題をめぐる協議の仕切り直しの起点を早く見つけ出したい。
スムーズな権力移譲を果たしたい北朝鮮にとって、対米関係改善はカギになろう。タイミングを見逃してはならない。
挑発でいずれ代価を得られるという北朝鮮の態度はもう許されない。米韓首脳は先月そう強調した。北朝鮮は、何より世界の視線の冷たさを認識すべきである。
米国が北朝鮮に対し、盛んにメッセージを送り始めている。
米政権の陣容がそろい、北朝鮮も一通り威力を内外に誇示した後、金正日総書記の健康悪化を受けて後継準備に力を注いでいるようでもある。今がサインの出し時だ。米国はそう判断したのだろう。
ただキャンベル国務次官補が語った「包括的な提案」の中身はまだ定かではない。とはいえ6者協議が行き詰っている現在、米政権のメッセージは事態を動かすきっかけになりうる。核開発再開などやりたい放題の危機をこれ以上深めないためにも、北朝鮮問題をめぐる協議の仕切り直しの起点を早く見つけ出したい。
スムーズな権力移譲を果たしたい北朝鮮にとって、対米関係改善はカギになろう。タイミングを見逃してはならない。
挑発でいずれ代価を得られるという北朝鮮の態度はもう許されない。米韓首脳は先月そう強調した。北朝鮮は、何より世界の視線の冷たさを認識すべきである。