今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

判決

裁判員判決

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2009/8/7 朝日新聞        社説  裁判員判決


 「被告人を懲役15年に処する」。裁判員の参加した初の裁判が行われた東京地裁で、歴史的な判決が言い渡された。
 プロの法律家だけによるこれまでの裁判で積み重ねられた「量刑相場」に比べ、「懲役15年」をどう評価すべきか。評議の内容は非公開で、軽々には判断できないが、市井の人々が自らの感覚を生かして真剣に取り組んだ結果は重く受け止めるべきだろう。
 判決後、裁判員全員と補充裁判員1人が記者会見に応じた。裁判員経験者が自らの体験を社会に伝えることが、国民全体でその経験を共有することにつながるだけでなく、この制度を検証していく上でも不可欠だ。これから裁判員に選ばれる人々も積極的に体験を語ってもらいたい。
 全国の地裁で裁判員裁判は次々に開かれる。今回と違って被告が無罪を主張する事件など、裁判員にとっては難しく悩ましい裁判もあろう。しかし、制度の定着はこれからだ。試行錯誤を重ねつつ、制度を育てていきたい。

更新料判決

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2009/7/26 朝日新聞     社説  更新料判決


 地域ごとに複雑な慣行が残る不動産取引をめぐっても、消費者の意識は確実に高まっている。その流れを反映する判決が出た。
 賃貸住宅の契約を更新するときには更新料がかかり、退去時には敷引として保証金から一定額差し引かれる。そんな契約慣行について、京都地裁は「借主に負担させる合理的な理由はなく無効だ」として、全額を借り主に返すよう家主に命じた。
 敷引特約を無効とする判決はすでに各地で続いているが、更新料について無効とした判決は初めてだ。
 家主や仲介業者の中には「契約書に借り主もハンコをついた」と反発する人もいよう。だが判決は、契約書にあるだけでは不十分で、貸主は賃料以外の負担についても具体的に説明し借り主にきちんと理解させなければならない、と指摘した。
 更新料をめぐっては、これまで借り主側が敗訴していた。今回の判決により、地裁レベルの判断が割れたことになる。上級審で早く統一した判断を示してほしい。

橋本知事判決

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2009/7/3 朝日新聞     社説  橋本知事判決


 橋本徹・大阪府知事の弁護士時代の発言が、再び司法の場で厳しく批判された。
 山口県の母子殺人事件をめぐり、橋本氏は07年春、被告の弁護団体を批判し、「弁護団体を許せないと思うんだったら懲戒請求をかけてもらいたい」と呼びかけた。
 その発言をきっかけに大量の懲戒請求を受けた弁護団が損害賠償を求めた。広島高裁は「橋本氏は情報不足であるにもかかわらず、弁護団体を一方的に指弾し、テレビという媒体を用いて、虚偽の事実をないまぜにして視聴者に弁護団体の非難に加わることを求めた」と不法行為を認めた。
 懲戒の理由がないのに、その請求をしてはいけないのは当然のことだ。橋本氏は判決後、「重く受け止めます」とする一方で、「言論活動がどこまで認められるのか判断を求めたい」と上告する意向を示した。上告するのは自由だが、知事としての力量を発揮する橋本氏だからこそ、この問題を引きずらずに弁護団体に謝罪してはどうだろうか。

調書流失判決

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2009/4/18 朝日新聞   社説  調書流失判決


 少年の精神鑑定をした医師が秘密漏示罪に問われた裁判で、奈良地裁は有罪判決を言い渡した。
 医師は調書を見せる際、自身で立会いもせず、まるごと取材者が見るままに任せた。確かに医師の行動は鑑定人として軽率といわれても仕方がない。だが、少年の更生やプライバシーの保護と表現の自由という2つの価値がぶつかりあう問題で、直ちに刑事罰を課すほどの悪質性があったのかは疑問だ。
 見逃せないのが筆者と発行元の講談社の責任だ。筆者らは調書の取り扱いについて、医師との間で「コピーせず、直接引用もしない。原稿は点検させる」との約束を交わしていた。ところが、見せてもらった調書を撮影したうえ、問題の単行本はほとんどその調書の引用だった。
 少年や家族のプライバシーに踏み込みすぎたばかりか、捜査当局にたやすく情報源を割り出されてしまった。取材者としてのモラルを忘れた代償は大きい。筆者と講談社に、深い反省を改めて求めたい。

原爆症判決

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反戦・平和 に参加中!
2009/3/26 朝日新聞      社説  原爆症判決


 原爆で放射線を浴び後遺症に苦しんでいる人たちが、病気が原爆によるものだと政府に認めさせるべく、集団訴訟を起こしている。
 15度目の司法判決になった広島地裁判決は、その訴えを認め、原爆症の認定申請を却下した厚生労働大臣の処分を取り消した。
 広島地裁で注目されるのは、集団訴訟で初めて国家賠償を認め、賠償金を支払うよう命じたことだ。判決は分科会任せにしてきた厚労相の怠惰を厳しく批判した。
 厚労省は昨年4月、「機械的」とされる認定基準を改めたが、被爆による健康被害の実態を的確に捉えたものとは言い難い。新しい基準が特定の5つの病気に限っているからだ。
 もう一つ問題なのは、判決が批判した評価方法にこだわる委員の多くが分科会で審査に当たっていることだ。
 被爆者の被害実態に目を向けて認定基準を改め、新たな構成の分科会で審査に当たる。政府は今度こそ被爆者の声を真摯に受け止め、幅広い救済を急がねばならない。

志賀原発判決

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地球環境 に参加中!
2009/3/19 朝日新聞    社説  志賀原発判決


 原発の耐震力が争点になった裁判の控訴審で、住民敗訴の逆転判決が出た。北陸電力・志賀原発2号機の運転差し止めをめぐる民事訴訟である。
 今運転中の原発はすべて、78年にできた政府の耐震設計の指針をもとに揺れを想定し、それに耐えうる設計になっている。志賀原発の一審判決はこの指針に疑問を投げかけたわけだ。
 その半年後、指針が28年ぶりに改定された。新指針は、より強い地震に耐えることを要求する。一審敗訴の後、北陸電力は2号機だけで1200ヶ所を越す耐震補強をした。その上で新指針にもとづいて点検し、「安全性を確認した」と主張した。
 今回の判決は新指針の妥当性を司法として初めて認めたものともいえるが、これをお墨付きととらえて安心してはならない。地震をめぐる科学は日々進歩する。現時点で安全とされた判断が将来も通用するとは限らない。今回の判決に気を緩めず、耐震チェックを繰り返すことが大切だ。

性教育判決

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子育て に参加中!
2009/3/14 朝日新聞     社説  性教育判決


 戦前の教育への反省をうたった教育基本法の意味を、改めてかみしめる司法判断が示された。
 都議3人が都教育委員会職員らとともに東京都内の養護学校を訪れた際、性器がついた人形などの教材を見て、性教育の方法が不適切だと決め付けた。これに対し、教育の自主性を害するよう危険な行為で「不当な支配」にあたるとして、東京地裁は賠償を命じた。
 極めて妥当な判断である。教育に対する政治の介入への大きな警鐘といえる。都議らだけでなく、すべての政治家が教訓にすべきだ。
 傍聴していた都教委の職員らについては、判決は「不当な支配」から教師を守る義務に違反した、と指摘した。都教委からの厳重注意の後、性教育への取り組みが各地で低調になるなど、現場への影響も小さくない。
 石原都政下の都教委では、現場の自主性を害するような政策が続き、行政の権限が強まった感は否めない。それだけに、管理強化で教育現場の萎縮を招いてはならない。

耐震偽装判決

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住宅ローン・マイホームローン に参加中!
2009/3/3 朝日新聞    社説  耐震偽装判決


 耐震強度の偽装事件でホテルを建て直した経営者の訴えを認め、名古屋地裁が先週、愛知県とコンサルタント会社に損害賠償を命じた。建築確認の責任の重さが問われた判決だった。
 建築確認は、建築士が設計した図面を、建築士資格を持つ行政の担当者が法令に照らして審査し、安全を確かめる制度だ。判決が問うたのは、法令に盛り込まれていないとはいえ、専門家ならわかるであろう「常識的判断」の足りなさだ。
 この事件により、審理態勢の弱さが浮かび上がった。建築確認の多くは現在、民間の検査機関に委ねられている。「早く安く」の圧力にさらされやすい民間が、法令に明記されていない部分まで注意を行き届かせられるだろうか。
 日弁連は、審査を再び行政に一本化し、責任を明確にするよう提言している。こうした案も検討し、判決が言う危険な建築を作らせないための「最後の砦」を築き直さねばならない。

干潟開発の判決

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行政 に参加中!
2008/11/21 朝日新聞       社説  干潟開発の判決


 沖縄本島中部の沖縄市沖に広がり、南西諸島で最大といわれる泡瀬干潟の埋め立てに「待った」がかかった。沖縄県と市による大規模な海浜開発事業への公金の支出が、那覇地裁で差し止められたのだ。
 沖縄市長は昨年12月、環境などへの影響を理由に規模縮小の方針を打ち出した。だが、縮小案の具体的な土地利用計画が示されず、経済的に理にかなっていない。公金の支出は無駄な支出を禁じた地方自治法などに違反する。それが裁判所の判断だ。
 企業誘致など土地利用の十分な見通しがないまま埋め立てた結果、土地を塩漬けにしてしまった例は数多くある。先を見越して、将来の公金支出に歯止めをかけた裁判所の判断は高く評価できる。
 干潟の本格的な埋め立て工事は来年1月からだ。いまならまだ傷は深くない。判決を機に、開発計画を潔く断念すべきだ。
 無駄な巨大公共事業は大胆に見直すべき時代が来たことを、国や自治体の首長は自覚すべきである。


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