2009/8/1 朝日新聞 社説 自民党の公約
自民党が総選挙のマニフェストを発表し、各政党の公約が出そろった。
「マニフェスト」という政治の手法が、有権者の支持を背に市民権を得たのは6年前の総選挙だった。次期総選挙は、それから5回目の国政選挙となる。完成度が高まってきてもいいはずだが、自民党のマニフェストにはがっかりさせられた。
まず、具体的な予算額や手順などがほとんど書かれていない。おまけに、どの政策を優先し、何を省くのか、その絞り込みこそが肝心なのに、そこがぼやけている。
詰まるところ、自民党はこれまでの政策、財政運営を「基本的に継続する」と言いたいのかもしれない。細かなことはさておき、引き続き自民党に任せてくれということなら、有権者の理解を得るのはかえって難しくなろう。
今、自民党の政権担当能力そのものに疑問符が付けられている。なのに、その危機感も反省も伝わってこない。今後よほど根性を入れて補強しなければ、生き残る道はない。
自民党が総選挙のマニフェストを発表し、各政党の公約が出そろった。
「マニフェスト」という政治の手法が、有権者の支持を背に市民権を得たのは6年前の総選挙だった。次期総選挙は、それから5回目の国政選挙となる。完成度が高まってきてもいいはずだが、自民党のマニフェストにはがっかりさせられた。
まず、具体的な予算額や手順などがほとんど書かれていない。おまけに、どの政策を優先し、何を省くのか、その絞り込みこそが肝心なのに、そこがぼやけている。
詰まるところ、自民党はこれまでの政策、財政運営を「基本的に継続する」と言いたいのかもしれない。細かなことはさておき、引き続き自民党に任せてくれということなら、有権者の理解を得るのはかえって難しくなろう。
今、自民党の政権担当能力そのものに疑問符が付けられている。なのに、その危機感も反省も伝わってこない。今後よほど根性を入れて補強しなければ、生き残る道はない。