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インド同時テロ に参加中!
2008/11/28 朝日新聞      社説  ムンバイ・テロ


 発展を続けるインド経済の中心ムンバイで、大規模な同時多発テロが起きた。
 高級ホテルなどを自動小銃や手投げ爆弾を持った武装勢力が襲った。死者は100人以上に達し、さらに宿泊客を人質に取った。許しがたい蛮行である。
 ムンバイでは06年7月にもテロ事件があり、インド側はパキスタン側の関与を非難し、パキスタン側は否定した。両国はカシミール地方の領有をめぐり長年争っており、テロも多発している。
 こうした事態の根底には、国内の宗教対立がある。インド人口の8割はヒンドゥー教徒で、イスラム教徒は13%強だ。新興経済国として発展してきたもののイスラム社会は取り残され、ヒンドゥー社会との格差が目立っている。
 また、インドとパキスタンが関係改善に努めている中で、この事件が起こったことも無視できない。雪解けの動きに水を指しかねない事態だ。格差の問題の解決に全力を挙げて、社会の融和を図ることが必要だ。