今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

タイ

タイの混乱

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2009/4/12 朝日新聞    社説  タイの混乱


 タイ中部で開かれる予定の東南アジア諸国連合(ASEAN)などアジア16カ国による首脳会議が、デモ隊の会場への乱入によって中止された。
 タクシン元首相を支持するデモ隊は、現政権の退陣を訴えて事前に会場周辺に集結していた。タイ当局がなぜ有効な規制を行えなかったのか理解しかねる。これでアジアは自らの声を国際社会に発信する場をまた失うことになった。
 タイの反タクシン派とタクシン派の政治対立は深まるばかりだ。昨年末の首脳会議を延期に追い込んだのは、反タクシン派による空港占拠事件だった。この後、反タクシン派に担がれて政権を発足させたアピシット首相は政治混乱を収拾させることを誓った。しかしこの事件により、かじ取りは一層困難になろう。
 首脳会議の中止によってタイの信頼は失墜した。だがそれ以上に深く傷ついたのは、アジアの安定と発展のイメージである。関係国は信頼回復の取り組みをすぐに始めなければならない。

タイ新首相

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2008/12/16 朝日新聞     社説  タイ新首相


 タイでタクシン派から反タクシン派へ、政治の振り子が大きく揺れた。
 今月初めから続いた連立政権交渉で、タクシン元首相と対立してきた野党民主党が多数派工作に成功し、下院はアピシット民主党党首を新首相に選んだ。
 タイでは、農民や貧困層が支持するタクシン派と、中間層や富裕層、既得権でつながるビジネス層が支える反タクシン派との激しい政治対立が続いてきた。互いの敵対心は社会を2分するまでに広がっている。新首相は何よりもまず、この対立と憎悪を解消する手を打ち、国民和解を通じて政治の安定を取り戻さなければならない。
 ただ新首相の選出には軍部が背後で動いたため、政権に十分な正統性があるとは言い難く、道は険しい。
 国際社会のタイへの信頼はすでに大きく損なわれている。タイが内外の信頼を回復し、1日も早く混迷から抜け出すことを期待する。

タイ政権崩壊

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2008/12/3 朝日新聞     社説  タイ政権崩壊


 混迷を深めるタイの情勢が、また新たな局面を迎えている。
 憲法裁判所が、昨年末の総選挙での選挙違反に関して与党3党に解党命令を出し、ソムチャイ政権は崩壊した。
 判決の背景には、タクシン元首相の時代から続く政府批判の声がある。地方の貧困農民を支持基盤とする元首相は、都市住民から利権政治だとの非難にさらされてきた。タクシン氏は汚職事件で有罪判決を受け、タクシン氏の義弟であるソムチャイ氏が政権を握った。
 それに対抗して反政府団体・民主主義市民連合(PAD)は、批判行動を緩めず、最近では首相府や2つの空港を占拠してきた。
 民主主義なら政府批判はあって当然だが、空港占拠といった無謀な行動は許されない。またPADによる非民主的な要求も首を傾げざるを得ない。
 政権崩壊をうけ、PADが空港の占拠をやめると表明したのは一歩前進だ。これを機に、政府と反政府派は冷静に話し合い、混迷に終止符を打つべきである。

タイの混乱

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2008/9/5 朝日新聞        社説  タイの混乱


 タイの首都バンコクで反政府の民主主義市民連合(PAD)が首相退陣を求めて首相府を占拠したが、退去の気配がない。国会多数派の首相も退陣を拒み、非常事態との宣言がされた。なぜこの事態に陥ったのか。
 06年、PADはタクシン元首相の腐敗を追及し、同調した軍はクーデターで政権を倒した。元首相率いる愛国党は解党したが、新憲法の下で前回の総選挙に勝ったのは愛国党の流れをくむ「国民の力党」だった。その党首であるサマック氏はタクシン系の政党と連立を図って政権を握り、タクシン氏の復権に道を開く憲法改正に乗り出そうとした。これを皮切りに前回同様軍の動きを期待し、PADが首相府を占拠したのだ。
 タイは東南アジア諸国連合の中核の一つだ。この国の混乱は、アジア全体に多大な損失を与える。今のところ軍は動く気配がない。軍は冷静な姿勢を保ち、さらなる流血は避けねばならない。この危機を、民主主義を深める契機としてほしい。


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