今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

サミット

米州サミット

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オバマ大統領 に参加中!
2009/4/21 朝日新聞    社説  米州サミット


 中南米は、かつて米国の「裏庭」とも言われた地域だ。だが新自由主義の経済政策の失敗もあって、ブッシュ前政権時代に左翼政権が次々に誕生し、米国を牽制する動きも相次いだ。
 そうした険悪な空気は、対話路線を掲げるオバマ米大統領の登場で、大きく和らいだようだ。カリブ海で開かれた米州機構(OAS)の首脳会議でその様子が見て取れる。
 以前、ブッシュ氏を「悪魔」とののしったベネズエラのチャべス大統領は、対米関係の修復への姿勢を示した。
 そして首脳会議の主役は、その場にいないキューバだった。会議はかつて、米国が主導してキューバに民主化への圧力をかける舞台でもあった。だが今回、対キューバへの制裁を解除するよう参加国がそろって米国に求めた。
 オバマ政権は会議前にキューバに対する制裁を一部緩め、キューバ側もオバマ政権に呼応している。キューバ危機から半世紀。今こそ、両国の不毛な「冷戦」に終止符を打つときである。

G20サミット

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グローバル・エコノミー に参加中!
2009/4/2 朝日新聞     社説  G20サミット


 世界中が不況の中、20を越える国や欧州連合の首脳らがロンドンに集まった。「G20 サミット」という新しい枠組みによって、危機の克服に取り組む。
 21世紀に入り、世界経済のグローバル化は一段と加速した。これを推し進めたのが米国の金融力と、世界中からモノやサービスを買い込む借金体質だった。だが、米国を激震とする金融危機で、世界中が需要不足に陥り、各国の輸出産業は深手を負った。
 では、不況の暴風が吹き荒れる中で開かれるロンドン会議は、危機にどこまで立ち向かえるのか。金融システムの崩壊を防ぎ、財政出動で不況の深刻化を食い止める。これらの最優先課題に、各国はすでに取り組みを進めている。
 最も困難なのは、保護主義の阻止だ。失業などで社会不安が高まれば、どこの政府も「自国優先」の圧力に抗し難くなる。だが、保護主義の台頭が第2次世界大戦を起こした歴史を忘れてはならない。
 社会不安を防ぐために、各国とも弱者に配慮する必要がある。その上で、機会があるごとにG20 の結束を確認して、保護主義的な措置をとることのないよう、互いに自制し牽制することが大切だ。
 G20 の結束をもっと強めるには、利害が一致しにくい先進国と新興国、途上国との間に、求心力が生じるような方策を考えたい。国際通貨基金(IMF)の改革を、その契機にできないか。
 いま中欧・東欧諸国が資金不足に陥り、金融危機を再燃させかねないと懸念されている。資金を補うのがIMFの役割だが、IMF自身の資金が不足する恐れがあり、G20でも資金力の強化がテーマの一つだ。そこでは出資額を増やして発言権を強めようとする新興国と、影響力低下を嫌う米国が対立している。IMF 改革がその試金石となろう。
 ロンドン会議で目覚しい合意や対策が決まると考えるのは、楽観が過ぎよう。だが、ここから始まる長い過程が未来を左右する。各国は結束して暴風に立ち向かってほしい。

G20緊急サミット

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金融危機 に参加中!
2008/11/17 朝日新聞     社説  G20緊急サミット


 世界経済の8割余を構成する20カ国・地域(G20)の首脳がワシントンに集まり、金融危機と世界同時不況を克服する打開策を話し合った。
 議長のブッシュ大統領が読み上げた共同宣言は、危機の原因について「いくつかの先進国の当局はリスクを適切に評価せず、金融の技術革新についていけなかった」と総括した。
 振り返れば、世界大恐慌のさなかの1939年にロンドンで世界経済会議が開かれ、世界中の期待が集まったが、会議は延々と続いた。世界はその後、分裂とブロック経済化への道を歩み、そのあげくが、第二次世界大戦だった。
 今回のG20サミットが、75年前のロンドンの再現とならず、とにかく合意できる最大公約数だけでも世界へ示すことができた意義は大きい。ただ各国の考えには隔たりのある課題も少なくない。G20を、今後も国際協調に欠かせないものにするには、この点の克服にかかっていることを押さえたい。
 中でも、IMF改革をまず急がなければならない。世界的にマネーが縮小するなか、中小国が取り残されて資金繰りに窮しないよう、強化を急ぐ必要がある。
 そしてもう一つ大きな課題が、国際的な金融監督・規制の立て直しだ。国境を超えて活動する金融機関を監視する枠組み作りなどで合意したが、その具体策では先進国間にも意見の違いがある。とはいえ、規制・監督強化へ大きく方向転換することは、すでに固まっている。危機の鎮火に努め、再発防止に腰をすえて議論することが大切だろう。
 世界的な危機が起こるたびに新たな国際的な枠組みが作られてきた。冷戦終結後の「米国一極支配」が、イラク侵攻でのつまずきと金融危機で崩れつつある。世界秩序の動揺を乗り切るために登場したのがG20体制だといえよう。
 活力の衰えた先進国は、新興国の成長力特に、中国を中心とするアジアの成長力に期待せざるを得ない。アジアを再び成長軌道に乗せることが世界に対する貢献となる。


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