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2009/7/6 朝日新聞         社説  防犯カメラ


 町に防犯カメラが増え続けている。路上や広場に置かれた台数は、警察が把握できただけで約1万2千台。私たちは毎日、無数のカメラに記録されている。このあたりで一度立ち止まり、「防犯カメラ社会」について考えてみる必要はないだろうか。
 カメラが設けられた地区で犯罪認知件数が減ったとの報告もあるが、犯罪の抑止に直接つながっているかどうかには、なお議論がある。プライバシーの侵害を心配する人も少なくない。カメラの性能が向上して個人の識別が容易になった。膨大な量の画像を保存することも可能だ。
 東京都杉並区で5年前、全国で初めて防犯カメラに関する条例やガイドラインを作った。その後、同様な決まりを作った自治体もあるが、運用方法はまちまちだ。そこで、そろそろ国レベルで最低限のルール作りを検討してはどうか。社会が防犯カメラをうまく使いこなすためにも、カメラをしっかりと監視する。その仕組みを考えたい。