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2009/7/27 朝日新聞     社説  エレベーター事故


 東京の高校生、市川大輔さんが3年前、扉が開いたまま動き出したシンドラー社製エレベーターに挟まれて亡くなった。この事故で東京地検は今月、同社と保守管理会社の社員計5人を業務上過失致死罪で在宅起訴した。ようやく法廷での原因究明が始まる。
 大輔さんの事故の2年前にも同じ不具合が起きていたが、管理会社などに適切な情報が伝えられていなかった。日常の保守点検もずさんだった。そう起訴状は指摘している。
 しかし地検の捜査は、エレベーターの設計・製造の問題にまでは踏み込めなかった。刑事責任の追及を目的とする裁判での原因の解明には限界があるからだ。
 生活空間で起きる事故でも重大と判断される場合は、所轄省庁任せにせず、専門家たちを組織して多角的に原因を調べ、早い段階で業者に必要な措置を命じる機関が必要ではないか。強力な調査権限を持ち、捜査機関とも連携する。そんな総合的な調査の仕組みが求められる。