今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

教育

震災と教育 -- 学ぶ志に希望を見る

2014 3/10(月)  震災と教育 -- 学ぶ志に希望を見る

 東日本大震災から3年経つ今もなお、被災地の子どもたちを取り巻く環境は厳しい。その一方で、希望の芽も探すことができる。

 岩手・宮城・福島の3県の大学進学率には落ち込みが見られない一方、高校卒業後に就職も進学もしない生徒は減った。また、「再生可能エネルギーを学びたい」というような明確な志望動機を持つ大学受験生が増えているようだ。

 東北の危機を「わがこと」ととらえ、自分にできることを考える。福島県立福島高校の生徒有志は、課外の活動で福島復興プランを考えている。例えば、原発事故で宿泊客が激減した地元の温泉街の再建に向け、温泉の熱を使った南国の果実の試験栽培が始まった。福島大学が経済協力開発機構(OECD)と進めるプロジェクト「OECD東北スクール」もその一例だ。

 自分が今居る場所から、このさきの社会を考える。東北で出た芽が全国に広がるなら、未来は捨てたものではない。


*チェックポイント
・被災地の子供を取り巻く環境は依然として厳しい
・一方で、希望の芽を見ることもできる
 → ・子供達は将来を見越して自分の進路を決定、具体的な将来設計
・自分にできることを取り組んでいる
 → ・温泉街の再建、OECD東北スクール
・出た芽を見れば、未来を明るく見通せる

グローバル化と教育 -- 共生の道開ける人材を

2014 1/30(木)  グローバル化と教育 -- 共生の道開ける人材を

 安倍政権と文部科学省が、グローバル化を見すえた教育を念頭に、今年に入って次々と改革を打ち出している。

 まず、教科書の検定基準などを改定した。また中学高校では、尖閣諸島について「領有権問題は存在しないことについて理解を深めさせる」と、領土問題への教科書の書き方や指導の指針を改めた。さらに、高校での日本史の必修化も検討している。あたかも、安倍政権への外交上の向かい風に立ち向かう盾として「国民の物語」を求めるかのようだ。

 だが、近隣との口論に勝つ人材づくりがグローバル化教育の目標ではあるまい。相手が自国の主張ばかり教えているから我々も、と政府の維持の張り合いを持ち込むようでは教育の視界を狭める。必要なのは今の論点を俯瞰して思考することではないか。

 たとえば、尖閣の領有権をめぐる我が国政府の見解は事実としてしっておくべきだろう。だが、「領有権問題は存在しない」と公理のように教えるよりも、領土と何か、なぜそれが国の摩擦をもたらすのか、考えさせる方が役立つ。

 また、そもそも1989年に高校の指導要領を改訂した際に世界史を必修にしたのは、高校で学ばないと世界史をほとんど知らないまま大人になってしまうからだ。カリキュラムがきつい中で日本史を必修にしようとすれば、世界史を必修から外すことになりかねない。グローバル化対応のはずが世界史感覚のない人を増やしたのでは本末転倒だ。それよりも、世界史と日本史を融合させ、近現代史を中心に世界の中の日本を学ばせることを検討すべきではないか。

 教育誌「教職研修」1月号に載った劇作家・平田オリザさんのインタビューは示唆に富む。日本が国を開くにあたって大切なのは、「わかりあえないということを出発点とする」ことだ、と指摘する。異なる国であれ民族であれ、分かり合えない者同士が共通点を見つけ、互いを高め合う共生の道を切り開く知恵を備えた人材こそを育みたい。

学校図書館

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こどもの教育 に参加中!
2009/11/3 朝日新聞     社説  学校図書館


 子供たちにとって一番身近にある豊かな知の世界。それは学校の図書館である。だが、見過ごせない格差が地域や学校によって広がっている。
 まず本の量が不足している。政府は標準の冊数を満たすための支援措置もしてきたが、財政難のなか、本を買わずに別の使い道に充てている自治体も多いのだ。
 図書館の質を支える仕組みにも課題は多い。図書館の活用には「学校司書」という職員が欠かせないが、学校司書のいる公立小中学校は4割に満たない。
 現代社会を生き抜くのに不可欠な、正確で役立つ情報を自分で選びとる能力を養う場所として、学校図書館の重要性は増している。問題を抱えた子供が教室を離れて心を落ち着かせ、自分と向き合う場にもなるが、それには司書が必要だ。
 保護者の経済格差が広がる今、政府と自治体は必要な本と専門家の配置を急いで進める責任がある。学校図書館はどんな子供にとっても平等に公平に開かれていなくてはいけない。

法科大学院

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司法総合 に参加中!
2009/9/12 朝日新聞    社説  法科大学院


 法科大学院を卒業した人を対象にする新司法試験の合格者が発表された。4回目の今年、年々下がってきた合格率はさらに27%にまで落ちた。
 ここで問題なのは、大学院間の格差が広がり、下位校が全体の足を引っ張っていることだ。法科大学院が乱立気味のなか、定員の大幅削減が検討されているが、もっと早く手をつけるべきだった。
 法曹界には「法科大学院を出た司法修習生の質が落ちている」との嘆きがある。日本弁護士連合会は昨年、「合格者増のペースダウン」を求めた。
 だが、市民に司法を利用しやすくするため法曹人口を増やすことは、裁判員制度や法テラスと並ぶ司法改革の3本柱だ。合格者数を絞ることより、全体の質を高めることを考えねばならない。
 弁護士と裁判所、検察庁の法曹三者は、法科大学院教育の充実について連携責任があることを、改めて認識してもらいたい。そのうえで、現場を経験した人材を教育の場に送り込むことが必要である。

教研集会拒否

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教員採用試験 に参加中!
2009/7/29 朝日新聞       社説  教研集会拒否


 日本教職員組合(日教組)がプリンスホテルを訴えた民事裁判の判決がきのう出た。
 同社が経営するホテルは、昨年の日教組の教育研究全国集会に会場を貸すことと参加者の宿泊を引き受けていた。だが、右翼の街宣活動などで宿泊客や周辺の迷惑になるとして、契約を一方的に破棄した。裁判所は、きちんと警備すれば大丈夫だという日教組の訴えを認めて会場を使用させるよう命令したが、ホテル側はこれも拒否した。
 判決があったのは、この損害賠償を求める裁判だ。東京地裁は日教組の主張を全面的に認め、損害賠償と謝罪広告の新聞掲載を命じた。
 プリンスホテルの対応は、企業の社会責任を全く放棄するもので、経営者の責任は極めて重い。
 同時に指摘したいのは、街宣車の無法ぶりだ。それが人々を怖がらせ、社会が委縮する。戦うのは勇気がいることだ。ホテル業界の雄でもあるプリンスホテルが、もっと断固とした姿勢を示してくれればと、残念でならない。

教育費負担

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学資保険について に参加中!
2009/7/16 朝日新聞         社説  教育費負担


 学びの場で悲鳴が上がっている。
 3月末の時点で授業料を滞納していた大学生は1万5千人、高校生は1万7千人。義務教育である小中学校でも、給食費などの滞納が問題になっている。
 日本の公的な教育支出は、GDP比3.4%と先進国で最低レベルだ。教育は親の財布でという考えも根強く、家庭の負担に任せる部分が大きかった。だが教育費の高騰と親の所得格差の拡大は、「教育の機会均等」という原則を根本から揺るがせている。
 教育は「人生前半の社会保障」といえる。その費用はできるだけ社会全体で分担すべきだ。財政支出を増やし、家庭の負担を減らす工夫をしたい。
 教育支援は少子化対策、母子家庭支援、雇用対策など他の政策分野とも密接にかかわる。子育て家庭や若者の、どの世代、どの層が、どんな支援を必要としているのか。文科省や厚労省など役所の垣根を取り払い、優先順位を付けて取り組むべきだろう。来る総選挙で、議論を深めたい。

漢検事件

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2008年今年の漢字「変」 に参加中!
2009/5/22 朝日新聞    社説  漢検事件


 京都市にある財団法人、日本漢字能力検定協会の大久保昇・前理事長と長男の浩・前副理事長の父子が、背任の疑いで京都地検に逮捕された。
 協会は広報業務を前理事長が代表を務める広告会社に委託していた。その一部が実態のない取引だったとされ、3年余で協会に約2億6千万円の損害を与えた疑いがもたれている。
 父子が代表を務める関連会社との取引は「利益相反」として禁じられている。まして協会は公益性があるとして税の優遇を受ける公益法人である。
 この実態を見逃していた文部科学省の責任は改めて問われるべきだ。地検は疑惑の全体像を解明し、違法行為を洗い出してほしい。
 漢検協会は現在、新しい理事長の下で改革を進めている。関連4社との取引中止は当然だ。また寄付行為や事業計画、収支報告書などできる限りの情報も公開した方がいい。協会は公益法人の目的を自覚し、「公」にふさわしい組織に生まれ変わらなければならない。

漢字検定協会

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学習あれこれ に参加中!
2009/4/24 朝日新聞    社説  漢字検定協会


 日本漢字能力検定協会をめぐり、創始者で前理事長の大久保昇氏らによる私物化疑惑が噴出している。
 調査委員会によれば、父子経営の関連企業4社に協会が出版や採点、広告などの名目で業務委託した総額は約251億円に達する。そもそも協会と理事が代表を務める関連企業との取引は「利益相反」として禁じられている。特別の場合は、理事会に情報を開示して承認を得なければならない。その基本ルールすら無視されていた。
 京都地検は刑法の背任罪に当たる行為がありそうだとして捜査を進めている。違法行為があれば当然、責任を問うてほしい。
 新理事長には元日本弁護士連合会会長の鬼追明夫氏が就任した。鬼追氏は前理事長らとの関係を完全に断ち切るべきだろう。関連会社2社との取引中止を表明しているが、残る2社との関係もしっかり見直したい。また、大学などの受験用に検定を受けようとしている生徒のためにも、抜本的な改革が性急に求められる。

性教育判決

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子育て に参加中!
2009/3/14 朝日新聞     社説  性教育判決


 戦前の教育への反省をうたった教育基本法の意味を、改めてかみしめる司法判断が示された。
 都議3人が都教育委員会職員らとともに東京都内の養護学校を訪れた際、性器がついた人形などの教材を見て、性教育の方法が不適切だと決め付けた。これに対し、教育の自主性を害するよう危険な行為で「不当な支配」にあたるとして、東京地裁は賠償を命じた。
 極めて妥当な判断である。教育に対する政治の介入への大きな警鐘といえる。都議らだけでなく、すべての政治家が教訓にすべきだ。
 傍聴していた都教委の職員らについては、判決は「不当な支配」から教師を守る義務に違反した、と指摘した。都教委からの厳重注意の後、性教育への取り組みが各地で低調になるなど、現場への影響も小さくない。
 石原都政下の都教委では、現場の自主性を害するような政策が続き、行政の権限が強まった感は否めない。それだけに、管理強化で教育現場の萎縮を招いてはならない。

ケータイ漬け

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小中学生の子持ち母の思い に参加中!
2009/3/11 朝日新聞     社説  ケータイ漬け


 ケータイにのめり込む小中高校生の姿が、文科省が初めて実施した全国調査から改めて浮かび上がった。
 一般に、子どもと携帯電話の問題は、いじめや犯罪との関連で語られることが多い。このため、学校と家庭が使い方を指導することや、業界によるフィルタリングで有害なサイトの閲覧を制限することなど、家庭、学校、業界ぐるみの対策の必要性が繰り返し指摘されてきた。それは当然のことだ。
 同時に忘れてはならなのが、携帯電話への依存という観点だろう。ノンフィクション作家の柳田邦男さんは、子どもが携帯電話やテレビゲームに没頭することの危険性を訴えている。「機器を介しての一方通行のコミュニケーションにばかり時間を費やしていると、きめ細かい感情、感性が育たず、他者の痛みや悲しみを感じる心も育ちません」
 便利さと危うさを併せ持つ携帯電話。縛られずに、上手に使いこなすために知恵を絞りたい。


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