今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

司法

死刑囚の証言 -- 真相求め続ける一助に

2014 1/23(木)  死刑囚の証言 -- 真相求め続ける一助に

 オウム真理教事件の裁判員裁判で、元教団幹部の中川智正死刑囚が証言した。17年近く逃亡していた平田信被告の共犯者として法廷で尋問された。

 死刑の執行を待つ人間が、自分の事件を公の場で語ることはほとんどない。過去に死刑囚が証言した4例のうち、法廷では1例だけ。残る3例は、拘置所に裁判官らが出向いていた。

 今回も検察側は、移送中の警部や本人の心情への影響を案じて出張尋問を求めた。だが、東京地裁は特別扱いの必要はないとして法廷を選んだ。

 その判断は正しかったというべきだろう。裁判員と遺族らが、犯罪に手を染めた当事者の選ぶ言葉をじかに聞き、その表情と語りぶりを見届けることができた。それは裁判記録だけでは語り継げない生身の情報である。

 法廷証言は重いものだが、これほどの事件であればなおさら意味が大きい。性犯罪などで証言の負担が明らかなケースでない限り、法廷の公開の原則は尊重されるべきだ。


*チェックポイント
・中川死刑囚の法廷における証言
・死刑囚による証言が希であること
・法廷で証言を聞くことの重み:裁判記録以上の生身の情報
・(まとめのため、主張を拡張して)裁判の公開の原則の尊重を。

遺族年金判決 -- 性別格差を正すときだ

2013 11/28(木)  『遺族年金判決 -- 性別格差を正すときだ』

 地方公務員が業務上の災害で亡くなると、夫は55歳以上でないと遺族年金を受ける権利がないが、妻にはそんな制限はない。その法律の規定について、大阪地裁が憲法違反で無効だとする判決を出した。

 「夫は外で働き、妻は専業主婦」。それがふつうだった昔の考え方に基づいており、もはや合理性がないと判断した。時代の流れに沿った当然の判断と言える。

 地方公務員だけでなく、民間労働者の労災保険や国会公務員の災害補償精度にも同様の規定がある。国は判決を受け入れ、法の改正を急ぐべきだ。

 一方、改善の動きもないではない。母子家庭のみが支給対象だった国民の遺族基礎年金は来春から、児童扶養手当は3年前から父子家庭にも支給されている。

 今でも女性の平均経済力の方が低いのも確かだが、雇用形態や家庭のありようが急激に変わったいま、年金など社会保障について「男か女か」で一様に差をつけることはもはや時代遅れの発想である。


*チェックポイント

・遺族年金の受給資格に関する大阪地裁の判決

・時代の流れに沿った当然の判断(#)

・国は法改正を急ぐべし

・改善の動き

・まとめ:性別で一様に差をつけることの不合理性

社説中、中段の雇用の変化や憲法の内容は(#)の部分を細かく説明したことになり、内容として重複するので「改善の動きもある」ということを入れた方がいいと思われる。
制限文字数がもっと少なければ、譲歩の部分である「改善〜」を入れるスペースはない。

一票の格差 -- 「違憲の府」の異様さ

2013/11 / 21  『一票の格差 -- 「違憲の府」の異様さ』

 最高裁の判断が「違憲状態」にとどまったからといって、一票の格差是正の取り組みを緩めていいとはならない。最高裁が廃止を求めた「1人別枠方式」を実質的に温存したまま、定数の微調整でお茶を濁すのはもはや限界である。国会は抜本改革から逃れられないところに来ている。

 「違憲の府」とされた以上、衆院を解散するのが筋だが、いま選挙しても違憲訴訟の繰り返しであり改革を急がねばならない。自らできないのなら潔く第三者の手に委ねるべきだ。

 ねじれが解消し、自民党の1強状態となった国会は暴走気味である。婚外子の相続差別に対する最高裁の違憲判決に異論が噴出し、特定秘密保護法案の審議が進むなか、首相は集団的自衛権の行使を解釈改憲によって認めようとしている。

 違憲状態の選挙によって選ばれた議員が、憲法をないがしろにする議論を公然とくり広げる異様な事態だ。このうえ格差是正を放置するというなら、法の支配の根幹が崩れる。



要約*チェックポイント

  今回の文章は、通常の社説と異なり、一つ上の社説をうけてのものである。
 よって、要約の書き方も通常と多少異なる。
 一方で、要約するということには変わりはないので、重要なところを取り出してまとめれば良い。

  最も重要な文は、「違憲状態の選挙によって選ばれた議員が、
 憲法をないがしろにする議論を公然とくり広げる。異様な事態だ。」であろう。

 というのもタイトルに“「違憲の府」の異様さ”とあるように、
 違憲状態の政府が異様な行為に及んでいることを書きたいはず。
 (タイトルも一つのヒントになるので活用すること。)

 これを核に

 ・違憲状態の選挙とはどういうことか? 
   →  一票の格差と絡めて著者の主張
     (抜本改革の必要性、できないなら第三 者の手に委ねる)を述べる。

 ・憲法をないがしろにする議論とは何か?
  (ここは具体例を入れた方が説明しやすい。)

 を書けば良い。

一票の格差 -- 司法の役割はどこへ

2013/11 / 21  『一票の格差 -- 司法の役割はどこへ』

 「一票の格差」問題をめぐり最高裁はきのう、2年前に出した「違憲状態」にとどめる判断を繰り返した。

 問題になったのは、議席をまず都道府県に1つずつ割り振る「1人別枠方式」だ。最高裁は前回、これが格差の主因だとして廃止を求めた。だが、国会は1人別枠を残したまま定数のみを変更した。

 不可解なのは、最高裁が今回、1人別枠の問題は解決されていないとしつつ、そんな国会を許容したことだ。

 国会は、国民の意思を正しく反映して選ばれた機関でなければならない。有権者一人ひとりの票の重みに開きがあれば、国会はまっとうな代表とはいえない。まして選挙制度は、国会議員と国民との利益が直接対立する問題だ。

 このような局面では、司法がふだんより前に出て、ものを言う必要がある。最高裁は一歩踏み出して、「違憲」と断じるべきだった。でなければ三権分立がうまく機能せず、司法への信頼は揺らいでしまう。



要約*チェックポイント

 「一票の格差」など既に周知され、用いられている言葉は説明なしで用いて
  よい。括弧等が付いている場合は、そのまま用いるのが良い。
  但し、著者が初めて定義した言葉ならば要約の中でも説明する必要あり。
  → 社説では気にしなくてよい。(論説文では出てきうる)

・最高裁の判決(今回の社説のきっかけ)

・何が問題か? →  国会が問題を放置した点、国会のあるべき姿が体現されて
             いない点

・著者の主張 →  司法が前に出て主張すべき(「違憲」と断じる必要性)

法科大学院

ブログネタ
司法総合 に参加中!
2009/9/12 朝日新聞    社説  法科大学院


 法科大学院を卒業した人を対象にする新司法試験の合格者が発表された。4回目の今年、年々下がってきた合格率はさらに27%にまで落ちた。
 ここで問題なのは、大学院間の格差が広がり、下位校が全体の足を引っ張っていることだ。法科大学院が乱立気味のなか、定員の大幅削減が検討されているが、もっと早く手をつけるべきだった。
 法曹界には「法科大学院を出た司法修習生の質が落ちている」との嘆きがある。日本弁護士連合会は昨年、「合格者増のペースダウン」を求めた。
 だが、市民に司法を利用しやすくするため法曹人口を増やすことは、裁判員制度や法テラスと並ぶ司法改革の3本柱だ。合格者数を絞ることより、全体の質を高めることを考えねばならない。
 弁護士と裁判所、検察庁の法曹三者は、法科大学院教育の充実について連携責任があることを、改めて認識してもらいたい。そのうえで、現場を経験した人材を教育の場に送り込むことが必要である。

裁判員判決

ブログネタ
裁判員制度についてどう思いますか? に参加中!
2009/8/7 朝日新聞        社説  裁判員判決


 「被告人を懲役15年に処する」。裁判員の参加した初の裁判が行われた東京地裁で、歴史的な判決が言い渡された。
 プロの法律家だけによるこれまでの裁判で積み重ねられた「量刑相場」に比べ、「懲役15年」をどう評価すべきか。評議の内容は非公開で、軽々には判断できないが、市井の人々が自らの感覚を生かして真剣に取り組んだ結果は重く受け止めるべきだろう。
 判決後、裁判員全員と補充裁判員1人が記者会見に応じた。裁判員経験者が自らの体験を社会に伝えることが、国民全体でその経験を共有することにつながるだけでなく、この制度を検証していく上でも不可欠だ。これから裁判員に選ばれる人々も積極的に体験を語ってもらいたい。
 全国の地裁で裁判員裁判は次々に開かれる。今回と違って被告が無罪を主張する事件など、裁判員にとっては難しく悩ましい裁判もあろう。しかし、制度の定着はこれからだ。試行錯誤を重ねつつ、制度を育てていきたい。

裁判員始動

ブログネタ
司法総合 に参加中!
2009/8/4 朝日新聞      社説  裁判員始動


 昨日、市民が参加する裁判員裁判が始まった。
 裁判員の負担を減らすため、審理は集中して行われる。この裁判も4日連続で審理し、判決を言い渡す。
 これまでは公判の間隔を空け、裁判官は法廷外で調書を読み込んだ。しかし、裁判員が膨大な書面を読むことはできない。法廷で繰り広げられる証人尋問や被告への質問を見て、検察官による有罪の立証に合理的な疑いがないかを判断することに力点が置かれる。これは、自白調書に偏重してきたこれまでの裁判のあり方を変え、冤罪を減らす方向に働くであろう。
 そこで裁判員に求められるのは、日々変わりゆく社会に身を置き、虚々実々の世間を生きている庶民ならではの感覚だ。プロの裁判官が持ち得ないような視点こそが大切なのだ。
 この制度には、人々の間になお困惑や抵抗感もある。制度を定着させ、皆が共感できるようにするには、市民の感覚を判決に生かした実績と経験を着実に積み重ねていくことが必要だ。

歩道橋事故

ブログネタ
司法総合 に参加中!
2009/8/1 朝日新聞     社説  歩道橋事故


 検察官が「不起訴」と判断して裁判に至らなかった事件でも、選挙人名簿からくじで選ばれた市民でつくる検察審査会が「起訴相当」と2回続けて議決すれば、容疑者は自動的に起訴される。検察審査会の仕組みが、5月からそう変った。
 この新制度のもと、神戸第2検察審査会は、兵庫県明石市で起きた歩道橋事故について、警備にあたった地元警察の元副署長を業務上過失致死傷罪で起訴するのが相当だと議決した。
 事故後、神戸地検が起訴したのは同署の元地域官や明石市の当時の担当者ら5人。「現場の状況が伝わらなかった」として元署長ら2人は不起訴にした。
 神戸地裁がまた不起訴にしても、審査会が「起訴」を議決すれば、元副署長は起訴される。ここにいたれば、神戸地検は元副署長の過失について再検討し、その責任の有無について法廷ではっきりさせるべきだ。それが市民の感覚に近づくことであり、検察審査会法の改正の趣旨を生かすことにもなる。

18歳成人

ブログネタ
小中学生の子持ち母の思い に参加中!
2009/7/31 朝日新聞     社説  18歳成人


 20歳をもって成年とする、という民法の規定がある。これを18歳に引き下げるべきだという報告を、法相の諮問機関である法制審議会の部会がまとめた。
 ことの始まりは、憲法改正に必要な国民投票の手続きを定めた法律が、投票年齢を18歳以上としたことだ。合わせて民法の成人年齢規定や20歳から選挙権を認めた公職選挙法の見直しを検討することになった。
 今回の報告書は民法に限っての検討をまとめたもので、妥当な判断だと思う。選挙権の年齢引き下げの検討も急いでもらいたい。
 これに対し、政府も国民もそれなりの費用と努力を払う覚悟がいる。家庭や学校で、18歳を目標に据えて子供たちの成長を促していく仕組みや制度を作り上げる必要があろう。
 報告書はいつから成人年齢を引き下げるかは国会の判断に委ねた。丁寧な合意作りが大事だというのはもっともだが、実現に受けて課題を乗り越える積極的な努力を国会はすべきである。

教研集会拒否

ブログネタ
教員採用試験 に参加中!
2009/7/29 朝日新聞       社説  教研集会拒否


 日本教職員組合(日教組)がプリンスホテルを訴えた民事裁判の判決がきのう出た。
 同社が経営するホテルは、昨年の日教組の教育研究全国集会に会場を貸すことと参加者の宿泊を引き受けていた。だが、右翼の街宣活動などで宿泊客や周辺の迷惑になるとして、契約を一方的に破棄した。裁判所は、きちんと警備すれば大丈夫だという日教組の訴えを認めて会場を使用させるよう命令したが、ホテル側はこれも拒否した。
 判決があったのは、この損害賠償を求める裁判だ。東京地裁は日教組の主張を全面的に認め、損害賠償と謝罪広告の新聞掲載を命じた。
 プリンスホテルの対応は、企業の社会責任を全く放棄するもので、経営者の責任は極めて重い。
 同時に指摘したいのは、街宣車の無法ぶりだ。それが人々を怖がらせ、社会が委縮する。戦うのは勇気がいることだ。ホテル業界の雄でもあるプリンスホテルが、もっと断固とした姿勢を示してくれればと、残念でならない。


Recent Comments
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
RSS
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ