今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

行政

新幹線談合 -- 腐敗根絶へ制度強化を

2014 2/6(木)  新幹線談合 -- 腐敗根絶へ制度強化を

 来春の開業をめざす北陸新幹線の工事の入札で談合が発覚した。ひときわ深刻なのは、いわゆる「官製談合」の疑いもあることだ。発注側の「鉄道・運輸機構」の担当者は、業者に入札の情報を伝えていた。

 入札の不調で工事が遅れ、来春の開業に間に合わないと問題になる。その重圧があったと、と機構の幹部は語っている。だが、工期を優先して談合に目をつぶったとすれば言語道断だ。公取委と地検は官側の責任にも厳格に切り込むべきだ。

 せめてもの救いは、一部の関係者の自発的な申告が解明の手がかりになっていることだ。違法行為を自ら申し出た企業は課徴金や刑事告発を免れる。この減免制度は2006年の独占禁止法改正で導入され、その4年後に拡充された。日本の企業風土においてその効力が疑問視されていたが、着実に成果は出ているといえる。

 談合は、隠せないし、割にも合わない。そう実感させる制度へ向けて、ルールの強化を続けていくべきだ。


*チェックポイント
・北陸新幹線の工事の入札で談合発覚。特に「官製談合」の疑い有り。
・談合の背景:それに対するコメント
・減免制度が効果を発揮
・まとめ


グローバル化と教育 -- 共生の道開ける人材を

2014 1/30(木)  グローバル化と教育 -- 共生の道開ける人材を

 安倍政権と文部科学省が、グローバル化を見すえた教育を念頭に、今年に入って次々と改革を打ち出している。

 まず、教科書の検定基準などを改定した。また中学高校では、尖閣諸島について「領有権問題は存在しないことについて理解を深めさせる」と、領土問題への教科書の書き方や指導の指針を改めた。さらに、高校での日本史の必修化も検討している。あたかも、安倍政権への外交上の向かい風に立ち向かう盾として「国民の物語」を求めるかのようだ。

 だが、近隣との口論に勝つ人材づくりがグローバル化教育の目標ではあるまい。相手が自国の主張ばかり教えているから我々も、と政府の維持の張り合いを持ち込むようでは教育の視界を狭める。必要なのは今の論点を俯瞰して思考することではないか。

 たとえば、尖閣の領有権をめぐる我が国政府の見解は事実としてしっておくべきだろう。だが、「領有権問題は存在しない」と公理のように教えるよりも、領土と何か、なぜそれが国の摩擦をもたらすのか、考えさせる方が役立つ。

 また、そもそも1989年に高校の指導要領を改訂した際に世界史を必修にしたのは、高校で学ばないと世界史をほとんど知らないまま大人になってしまうからだ。カリキュラムがきつい中で日本史を必修にしようとすれば、世界史を必修から外すことになりかねない。グローバル化対応のはずが世界史感覚のない人を増やしたのでは本末転倒だ。それよりも、世界史と日本史を融合させ、近現代史を中心に世界の中の日本を学ばせることを検討すべきではないか。

 教育誌「教職研修」1月号に載った劇作家・平田オリザさんのインタビューは示唆に富む。日本が国を開くにあたって大切なのは、「わかりあえないということを出発点とする」ことだ、と指摘する。異なる国であれ民族であれ、分かり合えない者同士が共通点を見つけ、互いを高め合う共生の道を切り開く知恵を備えた人材こそを育みたい。

原爆症認定 -- 切り捨てでいいのか

2013 12/16(月)   原爆症認定 -- 切り捨てでいいのか

 原爆症認定制度の見直しを話し合ってきた厚生労働省の有識者検討会が最終報告をまとめた。
国が裁判で負け続けてきた敗因は認定基準が抽象的なことにあるとみて、表現を明確にする代わりに認定範囲を全体的に狭めることも提言している。

 問題は厚労省の基本認識にあり、原爆症認定について役所と裁判所では考え方が違う、との立場は見当違いである。
被爆との関連が疑われる病気になった被爆者は、援護法の立法精神に基づいて原爆症と広く認めていくべきだ。

 そもそも、被爆者たちの要求は受け入れがたいものなのか。

 原爆症認定患者には月13万円余りの手当が支給される。
厚労省は、基準緩和で経費が膨らむと国民の理解が得られない、と主張する。
ただ被爆者団体は、症状に応じて手当額を減らすことも提案している。
きめ細かく認定すれば、十分に理解を得られるのではないか。
安倍首相には、敗訴、敗訴の現実と向き合い、政治的な決断をしてほしい。


* チェックポイント

・ 厚生労働省の有識者検討会が最終報告書をまとめた。

・ 認定範囲を狭める、という内容。

・ 厚労省の基本認識に誤り有り。広く原爆症患者の認定を。

・そもそも、被爆者側の要求は受け入れがたいのか。
 → ・13万円余りの手当ての支給
   ・症状に応じた額の認定を受け入れる覚悟

・締めの文

就活第2幕 -- 生かせ、ナナメの関係

2013 12/2(月)  『就活第2幕 -- 生かせ、ナナメの関係』

 今月、会社説明会が解禁され大学3年生の採用・就職活動が事実上スタートした。

一方、来年3月卒業予定の4年生で、就活続行中の「就活第2幕」では、ひとりで悩んでいると行き詰まるばかりだ。相談相手が必要であり、国が設けている「ジョブサポーター」を活用したい。

 全国約60カ所の「新卒応援ハローワーク」を中心に、2300人が配置されている。キャリアカウンセリングや企業の人事部門での経験を生かし、応募先選びから、履歴書の添削、面接までマンツーマンで支援してくれる。
しかも無料だ。体験談が示唆するのは、親でも教師でもない「ナナメの関係」にあるオトナと関わる大切さである。

 現在の2年生からは、就活の時期が3〜4ヶ月後ろ倒しになる。就活のスケジュールがタイトになれば、その役割はさらに大きくなろう。最悪の結果を招かないためにも、苦しむ学生をひとりにしない工夫が求められる。



*チェックポイント

・「就活第2幕」の説明。(3年生の就職活動のスタートと絡めて)

・相談役の必要性。ジョブサポートの活用(提案)。

・「ジョブサポート」の説明。

・体験談による「ナナメの関係」の重要性。

・今後の就活の動向に触れつつ、まとめ。
(役割が今後増す、という点に重きを置き、今後の動向を入れた。)

余談:言葉の定義
 著者が「」をつけて用いている言葉は、一般になじみが薄い、もしくはないが、論旨の中で重要なものである。

よってそれの説明を詳しく述べる事は、主旨を述べる上で不可欠となる。上の例では、
「就活第2幕」や「ジョブサポート」がそれである。

「ナナメの関係」については、“親でも教師でもない”という修飾語句を用いることでよしとした。
(著者もそれ自体の内容については、それ以上言及していない。
但し、“「ナナメの関係」が大切”ということについては、親との対比で説明している。)

ワクチン接種

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鳩山政権 に参加中!
2010/4/18 朝日新聞    社説  ワクチン接種


 病気になれば治療が必要だ。だが予防できれば体への負担も費用も軽減される。21世紀の医療の目標に「治療から予防へ」が掲げられるゆえんだ。ところが、日本では現在、残念ながらその恩恵を十分に受けられる態勢が整っていない。
 効果の認められるワクチンは、国の施策として接種を進める態勢を作るべきだと、専門家は指摘している。その態勢がないことが、日本のワクチン生産能力の弱さも招いている。国産の新型インフルエンザワクチンの不足による混乱は記憶に新しい。
 ワクチンは、弱めた病原体を体内に入れて免疫をつける仕組みだ。そのためまれに予期せぬ副反応が起きる。国民にこうしたワクチン接種の意味とリスクをきちんと伝えることと、副反応が起きた時の救済の仕組みを整えておくことは欠かせない。
 「命を守りたい」という鳩山政権にはぜひ、ワクチン費用を公費で助成する仕組みを作り、守れる命を守る態勢を整えてもらいたい。

水俣病特措法

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政治の動き に参加中!
2009/7/9 朝日新聞     社説  水俣病特措法


 水俣病の未認定患者の救済を目指す特別措置法が成立した。95年に続く「第2の政治決着」である。
 高齢化した多くの被害者の早期救済という観点からは、政治の努力を多としたい。だがなお失望を禁じ得ないのは、さらに取り残される人々が存在するからだ。
 民主党が求めていた大脳皮障害による知的障害などは除外された。母胎内で水銀を浴びた胎児性水俣病に特有とされる症状である。さらに、チッソが有害な排水を止めた後の69年以降に生まれた人は特措法の枠外にいる。ところがその世代に、手足のしびれなど水俣病の症状がある人がいることが最近分かった。
 もし裁判で彼らの被害が認められれば、95年の政治決着を最高裁判決が覆したのと同様の事態が繰り返される可能性がある。
 戦後最大の公害事件を決着させる仕事は終わっていない。政府はまず、汚染地域全体の被害調査をし、そして認定基準を見直すことを今一度、検討すべきではないか。

企業に公的資金

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企業倒産 に参加中!
2009/7/5 朝日新聞       社説  企業に公的資金


 一般企業の救済に公的資金を活用する仕組みが動き出した。
 窮地に陥った企業に日本政策投資銀行などが出資し、再建に失敗したら、失われた資本の5〜8割を政府が穴埋めする。対象となる企業が制度を適用するのにふさわしいかどうか、厳しく問われる必要がある。
 第1号は、半導体DRAM を日本で唯一専業で作るエルピーダメモリ。「韓国も台湾も半導体産業に政府が支援しているから、日本も」ということらしい。だが、それでは緊急避難を助けるという制度の前提を超えることにならないか。政府の支援を受けた企業は、自分の地力を見失う嫌いがあり、開発や投資の戦略を見誤りやすい。むしろ、政府がなすべきは、韓国や台湾に対して過剰な後押しをやめるよう説得することだろう。
 健全な企業の緊急避難と言えないような案件で制度を使えば、市場経済の歪みを拡大し、日本産業の前途に禍根を残しかねない。公的資金の投入は、本当の緊急避難に絞るべきである。

水俣病法案

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政治の動き に参加中!
2009/7/1 朝日新聞   社説  水俣病法案


 水俣病の未認定患者を救済する特別措置法案をめぐる与党と民主党との修正協議が最終局面を迎えている。だが、このままでは、真の恒久救済には遠いと言わざるを得ない。
 そもそも、水俣病の救済がこじれているのは、汚染された不知火海一帯の被害調査が一切なされなかったことが大きな原因だ。被害地域の実態把握をすることなく、この問題に終止符を打つことは許されない。
 どうにも解せないのが、特措法案の中で、与党も民主党も、政府と司法に2つある認定基準の問題に踏み込まなかったことだ。旧環境庁が作った基準に対し、最高裁は04年にこの基準を事実上、否定した。だが、救済の枠組み全体が崩れるのを恐れてか、いまだに環境省は基準を変えようとしない。
 これは「水俣病とは何か」という問題だ。救済法案を論じる前に二重基準問題を解消することこそ、政治が決断すべきではなかったか。早期救済を目指すのは当然だが、安易な歩み寄りは禁物である。

農水省不祥事

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農業 に参加中!
2009/6/28 朝日新聞    社説  農水省不祥事


 農林水産省の不祥事が、またも明るみに出た。
 地方の農政事務所や農政局の専門家らが農家、農協を訪ね、米麦の在庫や価格を調べる業務がある。3年分を点検したところ、計34人が調査にも行かずにウソの報告を繰り返していた。虚偽分はごく一部に過ぎず全体には影響ないというが、コメ政策に対する信頼を大きく損なったのは間違いない。
 農水省は今回の不正発覚を受け、7種類あった調査を3つにまとめて回数も減らすという。それこそ、必要性の薄い調査が漫然と続けられてきたことの証左だろう。
 旧来の方法を惰性で続け、チェックが働かない。問題への対応が後手に回って傷を深める。本省の混乱で地方との距離も広がる。この役所の「組織疲労」はきわめて重症だ。労使関係も含めて問題点を洗い出し、職員の意識改革を徹底すべきだ。
 食の安全、農業の将来像など、農水省に課せられた課題は多い。国民の目線に立った「政策官庁」として出直すべきである。

国交省談合

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行政 に参加中!
2009/6/26 朝日新聞      社説  国交省談合


 天下りを維持すべく、発注先の業界の談合を仕切り、高値で公共事業や請負業務を落札させる。そんな官製談合が国土交通省で3年連続して発覚した。
 国交省は政府発注の公共事業の8割を扱う。他省庁や自治体に談合防止を求める権限も持つ。本来、範を示すべき役所の常習的な官製談合は、組織犯罪と言うしかない。
 官製談合を根絶するための策ははっきりしている。天下りを全廃することだ。直ちにやめることが困難ならば、天下り先の業者を入札の指名から排除したり、制限したりするといった経過措置を取るべきだ。
 そもそも国交省内で長年こうした無駄がまかり通ってきたのは、道路や河川事業に必要以上に予算が付いてきたからだろう。各々の部署に割り振られた予算を「自分たちの金」と勘違いしているとしか思えない。毎年、こんな官製談合の実態を見せられては、政府の「無駄ゼロ」の掛け声はむなしく響く。天下り全廃と合わせ、無駄の大掃除が必要だ。


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