今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

経済

米GM破綻

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2009/6/2 朝日新聞      社説  米GM破綻


 20世紀に花開いた自動車文明のチャンピオンとして長く世界に君臨したゼネラル・モーターズ(GM)が経営破綻に追い込まれた。
 GMの規模は現状の6割程度に圧縮される。米政府は、関連産業への連鎖的な打撃を緩和しつつ、保護主義を招くような事態を防がねばならない。
 1908年創立のGMは、31年にフォードを抜いて世界一の座に躍り出た。だが、絶頂期は半世紀前で、その後は長い下り坂の歴史だった。新生GMの成否は、この歴史を逆転できるかどうかにかかる。オバマ政権は、電気自動車など環境対応車の開発に巨額の資金を援助して、GMをグリーンな新産業の担い手として蘇生させたい考えだ。だが、政府主導で事業の縮小均衡はできても、収益性を蘇らせる事業再生までは困難である。
 そこで鍵を握るのは、経営陣と働く人々の意識改革だ。日本や欧州の車づくりから謙虚に学び、新しいグリーンな歴史を作るのだという気概を持てるか。突破口はそこにある。

本のデジタル化

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2009/5/25 朝日新聞    社説  本のデジタル化


 世界中の膨大な数の本から知りたい情報を即座に探し出す。米国グーグル社が、そんな検索サービスを進めている。
 グーグルは米国の著作者や出版社の団体との交渉で、データベース利用料や広告などで得られる収入の63%を支払うといった和解案をまとめた。だが、著作権問題が日本にも及び、抗議の声が上がっている。グーグルは十分に説明し、丁寧対応する必要があろう。
 この先、グーグルの書籍検索が世界で大きな影響力を持つのは間違いない。重要なのは、こうした「知」を集積する作業を米国の一企業に任せてはいけないということだ。
 日本は総合的な取り組みが遅れていたが、追い風が吹き始めている。審議中の著作権法改正案が通れば、国立国会図書館は著作権者の許諾なしで所蔵資料のデジタル複写ができる。
 本は著作権者の知恵と労力の結晶だ。敬意を払い、権利を尊重したうえで、デジタル技術を利用して新しい価値を生み出す努力をしていきたい。

エコポイント

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2009/5/23 朝日新聞     社説  エコポイント


 省エネ家電を買うと商品券などに交換できる「エコポイント」を貰える制度が始まった。
 政府は、景気、環境、地デジの3つの対策を同時に進める「一石三鳥」の制作と説明する。ただ、財源となる2950億円の補正予算案はまだ国会で審議中で、商品交換ができるのは8月になる。
 需要が増えることは望ましいが、事はそう単純ではない。政府がこのように特定業界を支援する政策は、他業界との公平性の面で問題がある。販売が増えても将来の需要の先食いに過ぎず、制度後に逆に売れなくなる恐れもある。
 買い手にとっては有利な制度も、実施に必要な財源は結局のところ1人当たり2500円の国民負担である。制度に伴う行政コストを考えると、税金の「賢い」使い道とはいえまい。
 消費を刺激し、業績が急激に悪化している業界を支える緊急異例の措置としてやらねばならないのなら、せめて「エコ社会」への転換に大いに役立つ内容にしなければならない。

最悪GDP

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2009/5/21 朝日新聞    社説  最悪GDP


 戦後最悪の景気失速が数字で裏付けられた。欧米に比べて日本の落ち込みが深いのは、輸出依存が裏目に出たためだ。
 だが、鉱工業生産指数の動きをみると、3月以降は半年ぶりに回復基調となっている。昨年秋からの歴史的な経済収縮は、横ばいないし若干の持ち直し局面に入った可能性がある。
 ただ、景気が「V字」形の急回復の道をたどるとの期待感はない。年内は「L字」形の横ばいで、経済対策の効果も出てくる年末には徐々に回復軌道に乗る、というのが国際機関などの楽観的見通しだ。だが、世界金融不安が再燃すれば、あっけなく「二番底」に落ちる可能性もある。
 当面警戒すべきは、デフレと雇用の悪化だ。国内の消費者物価は石油製品などの値下がりで3月はマイナスに転じた。これが消費不振によって加速しては、企業経営を圧迫し、失業の増加に拍車がかかってしまう。雇用悪化、消費減、デフレという悪循環を避けるべく、細心の配慮が求められる。

企業決算

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2009/5/16 朝日新聞     社説  企業決算


 戦後最悪という不況の直撃を受けた09年3月の企業決算は、予想通りの惨憺たるものだ。
 過去の経営の問題点は何か。それを考える上で、いささか乱暴だが示唆に富む対比がある。59年ぶりの赤字に沈んだトヨタ自動車と最高益を出した任天堂だ。
 トヨタは昨年までの5年間に世界市場での販売を伸ばし、ついに世界一になった。だがその原動力は、米国大手三社の市場を奪い取ることだった。この市場は燃費の悪い車種ばかりの「遅れた市場」で、「退歩」の道に入り込んだ感がある。
 一方の任天堂は、自ら作り出した市場に支えられている。そこには本拠地の京都で育まれた経営理念が息づく。狭い盆地に業者がひしめくので、他人と同じことをやると隣近所の仕事を奪うことになる。企業も勢い独創性をテコにした成長を志向するようになる。
 低成長の世界では市場創出がカギだ。2期連続の減益という試練に立つ日本企業は、この苦しみを将来の飛躍につなげてほしい。

エコカー

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2009/5/6 朝日新聞     社説  エコカー


 ガソリンエンジンとモーターを併用するハイブリッド車が、ガソリン車並みに安くなってきた。
 ハイブリッド車の燃費は軽自動車を上回り、二酸化炭素を大幅に減らすことができる。だが同クラスのガソリン車より割高で、買うのは環境志向の人に限られていただけに、低価格競争で普及に弾むがつくよう期待したい。
 日本では、家庭で出す二酸化炭素のうちマイカーが約3分の1を占める。途上国で車の普及が進んでいるだけに、先進国は脱ガソリンを急がないといけない。その点で、新経済対策のエコカー購入補助が対象となる車の燃費基準を緩くしたのは残念だ。雇用への影響が大きい自動車産業の支援のために基準を緩めたのだが、結局、脱ガソリンを進める政策効果が甘くなってしまった。政府は支援のハードルを高めるべきではないか。
 低炭素社会の取り組みは、自動車産業のみならず、高性能電池の開発といった産業界全体にとっても、新しい時代を開くであろう。

日立の転換

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2009/5/5 朝日新聞    社説  日立の転換


 「総合電機メーカー」として、日立製作所は長く君臨してきた。しかし4月に就任したばかりの川村会長兼社長は、「総合」の看板をおろし「選択と集中」を進めると宣言した。
 戦後の高度経済成長時代には、多くの業界で「総合」企業が活躍した。だが、右肩上がりの時代が終わると、かじ取りは難しくなる。日立でいえば、電力業界の設備投資が減り始めた90年代後半が転換点だった。中核部門が落ち込んだうえ、新規事業も視界不良になった。
 だがここで、日立は「総合」の強化により生き残りを図った。自動車関連などに期待をかけたが、世界同時不況でどれも裏目に出た。そこで今後は、家電の比重を下げ、発電・送電や鉄道、企業の情報基盤など社会インフラ部門に軸足をすえるという。
 総合経営は追いつくときはいいが、競争の先頭に立った時には新たな産業を生み出す力が弱い。脱・総合の課題は、新しい産業や社会の展望を開くことだ。その姿を示してほしい。

ある林業再生

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2009/4/19 朝日新聞    社説  ある林業再生


 日本は国土の67%を森林が占める。ところが、この緑豊かな国土が荒廃の危機に瀕している。背景にあるのは林業の力不足だ。
 その窮状を根底から逆転させようという挑戦が、岡山県の西粟倉村で始まった。第一歩は、細かく分かれた私有林のとりまとめだった。600人の地権者が10年間、森を村に預け、村が経営して収入を還元する。
 次は資金調達。西粟倉はひとひねりした。森を大事にしたい全国の人から1口5万円、総額1億円の出資をつのる。これで大型伐採車両を買い、森林組合に貸す。
 さらに人だ。必要な増員はすべて都会の若者から募集する。田舎の林業に公方を持つ人材を村へ呼び込むことが、村全体の刺激になると考えた。
 流通と加工面も改革する。産地直送住宅や木材加工品の商社を村につくる。この社員にも都会の若者を雇う。
 小さな山里で始まった小さなグリーン・ニューディールだ。成功例となって全国に広がることを期待したい。

かんぽの宿

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2009/4/8 朝日新聞     社説  かんぽの宿


 鳩山総務相が日本郵政グループによる「かんぽの宿」売却を白紙に戻したのは2ヶ月前だ。それは次のような疑問からだった。「売却をオリックス不動産としたのは『出来レース』ではないか」「売却価格が安すぎないか」
 総務省はそれらの調査結果を先週末に発表したが、そこでは不正は見当たらなかった。「安すぎる」に関しては、建設時の10分の1に下がっていたと、総務省が独自の鑑定を発表した。
 売却が先延ばしになるほど国民負担が膨らむことを考えれば、総務省と日本郵政は今回の反省を踏まえつつ、早期売却へ向けて動くべきだ。
 このように、一連の鳩山総務相の指摘・指示を振り返ると、何が何でも「白紙撤回」を急いだことには、やはり疑問がある。
 かつて自民党に多大な票をもたらしてきたため、今も民営化反対の動きが与野党にある。この騒動には、政治のにおいがつきまとう。それが民営化会社の経営をゆがめたとしたら、代償は小さくない。

G20サミット

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2009/4/2 朝日新聞     社説  G20サミット


 世界中が不況の中、20を越える国や欧州連合の首脳らがロンドンに集まった。「G20 サミット」という新しい枠組みによって、危機の克服に取り組む。
 21世紀に入り、世界経済のグローバル化は一段と加速した。これを推し進めたのが米国の金融力と、世界中からモノやサービスを買い込む借金体質だった。だが、米国を激震とする金融危機で、世界中が需要不足に陥り、各国の輸出産業は深手を負った。
 では、不況の暴風が吹き荒れる中で開かれるロンドン会議は、危機にどこまで立ち向かえるのか。金融システムの崩壊を防ぎ、財政出動で不況の深刻化を食い止める。これらの最優先課題に、各国はすでに取り組みを進めている。
 最も困難なのは、保護主義の阻止だ。失業などで社会不安が高まれば、どこの政府も「自国優先」の圧力に抗し難くなる。だが、保護主義の台頭が第2次世界大戦を起こした歴史を忘れてはならない。
 社会不安を防ぐために、各国とも弱者に配慮する必要がある。その上で、機会があるごとにG20 の結束を確認して、保護主義的な措置をとることのないよう、互いに自制し牽制することが大切だ。
 G20 の結束をもっと強めるには、利害が一致しにくい先進国と新興国、途上国との間に、求心力が生じるような方策を考えたい。国際通貨基金(IMF)の改革を、その契機にできないか。
 いま中欧・東欧諸国が資金不足に陥り、金融危機を再燃させかねないと懸念されている。資金を補うのがIMFの役割だが、IMF自身の資金が不足する恐れがあり、G20でも資金力の強化がテーマの一つだ。そこでは出資額を増やして発言権を強めようとする新興国と、影響力低下を嫌う米国が対立している。IMF 改革がその試金石となろう。
 ロンドン会議で目覚しい合意や対策が決まると考えるのは、楽観が過ぎよう。だが、ここから始まる長い過程が未来を左右する。各国は結束して暴風に立ち向かってほしい。


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