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2009/4/29 朝日新聞     社説  核軍縮と日本


 「核のない世界」への取り組みを、日本としてどう後押しするか。中曽根外相が「ゼロへの条件」と題する講演で、政府としての方策を示した。
 外相の意欲は評価するし、来年、日本で開くという核軍縮のための国際会議も成功させたいと思う。だが、残念ながら演説は物足りない。
 考えるべきは、中国にも日本にもその他の周辺国にも利益になる新しい安全保障の枠組み作りだ。なのに、中曽根演説はこの点にほとんど触れていないからだ。
 何より物足りないのは、麻生首相がこの問題を外相に委ねてしまっている点だ。日本の指針に対する首相の肉声は、全く聞こえてこない。
 北朝鮮が核実験をした3年前、麻生首相は外相として非核三原則は守ると言いつつ「いろいろな議論をしておくのはいいことだ」などと語った。
 オバマ演説を機に動き始めた核軍縮の流れを、被爆国の首相として後押しし、実現に結び付けていく。そんな明確な考えを表明してもらいたい。

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