ブログネタ
日本経済 に参加中!
2009/4/14 朝日新聞    社説  政策金融


 日本経済の回復には、金融の安定が欠かせない。
 市場は、企業の3月期決済で「コベナンツ」をどう扱うかに注目している。「2期連続で赤字にしない」等の約束を果たせない時は融資を全額返済する、という銀行との契約のことだ。杓子定規に事を進めたら資金繰りに困る企業が続出しかねない。
 ところが今、企業は融資の返済どころか、逆に借り入れを増やしている。株式や社債の発行が困難なためだが、銀行は不良債権化を恐れて融資の増額には及び腰だ。
 そこで、政策金融の需要が高まっている。日本政策投資銀行の融資や保証枠として新たに13兆円が追加され、存在感はさらに増しそうだ。
 昨秋、株式会社となった政投銀は、2013〜15年に完全民営化される予定だ。その大枠は変えるべきではない。だが、世界経済の低迷が数年に及ぶとの見方が強まっている今、政策金融の担い手が必要なのも確かだ。民営化の時期は柔軟に決めていきたい。

スポンサードリンク