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2009/2/5 朝日新聞      社説  バイ・アメリカン


 世界同時不況を受け、各国に保護主義的な動きが出ている。そこへ、よりによって戦後の自由貿易体制の中心であった米国が、保護主義に傾きつつある。
 問題の「バイ・アメリカン(米国製品を買う)」条項は、公共事業で米国製の鉄鋼の使用を義務付ける内容で、下院が先週可決した。上院では義務付けの対象品目を工業製品全体へ広げた法案を審議中だ。
 これには各国から批判の声が上がっている。またオバマ大統領はテレビのインタビューで、国益のみの追求というメッセージを送るのは誤り、と述べた。
 だが、もしこの条項が含まれたまま議会を通れば、オバマ氏も難しい立場となる。拒否権を行使すれば景気対策が遅れるし、いきなり議会と対立するのは新政権として避けたいところだろう。
 そこは、世界の期待を背負って登場したオバマ氏である。今から議会を説得し、保護主義を寄せ付けない姿を世界に見せてほしい。上院は考え直して条項を削除すべきである。


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