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2009/2/3 朝日新聞     社説  中国経済


 中国の成長率に多大な関心が寄せられている。米国発の金融危機の衝撃が広がり、先進国の経済は総崩れ状態だ。そんな中、潜在成長力が大きい中国に「世界経済の牽引役」としての期待が高まっているのだ。
 その中国の成長率が、昨年10〜12月に6・8%と急激に鈍化した。安定した雇用維持のため「8%成長」を最低目標に掲げる中国にとっては日本のマイナス成長にも等しい。
 中国の高成長は輸出とそれを支える設備増強投資に引っ張られてきた。ところが主要輸出先の成長率が軒並みマイナスを記録し、中国は外需に頼らない成長を求められる初めての試練となる。
 これまで高成長の恩恵は一部の層が享受しているだけで、消費を主導する中間層が育っていない。そこで鍵を握るのが内需の拡大だ。中国政府も景気対策の重点項目に消費刺激策を打ち出している。だが世界経済の低迷が長期化しそうな環境だけに、さらに本格的な構造改革が必要であろう。

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