2010/4/18 朝日新聞 社説 ワクチン接種
病気になれば治療が必要だ。だが予防できれば体への負担も費用も軽減される。21世紀の医療の目標に「治療から予防へ」が掲げられるゆえんだ。ところが、日本では現在、残念ながらその恩恵を十分に受けられる態勢が整っていない。
効果の認められるワクチンは、国の施策として接種を進める態勢を作るべきだと、専門家は指摘している。その態勢がないことが、日本のワクチン生産能力の弱さも招いている。国産の新型インフルエンザワクチンの不足による混乱は記憶に新しい。
ワクチンは、弱めた病原体を体内に入れて免疫をつける仕組みだ。そのためまれに予期せぬ副反応が起きる。国民にこうしたワクチン接種の意味とリスクをきちんと伝えることと、副反応が起きた時の救済の仕組みを整えておくことは欠かせない。
「命を守りたい」という鳩山政権にはぜひ、ワクチン費用を公費で助成する仕組みを作り、守れる命を守る態勢を整えてもらいたい。
病気になれば治療が必要だ。だが予防できれば体への負担も費用も軽減される。21世紀の医療の目標に「治療から予防へ」が掲げられるゆえんだ。ところが、日本では現在、残念ながらその恩恵を十分に受けられる態勢が整っていない。
効果の認められるワクチンは、国の施策として接種を進める態勢を作るべきだと、専門家は指摘している。その態勢がないことが、日本のワクチン生産能力の弱さも招いている。国産の新型インフルエンザワクチンの不足による混乱は記憶に新しい。
ワクチンは、弱めた病原体を体内に入れて免疫をつける仕組みだ。そのためまれに予期せぬ副反応が起きる。国民にこうしたワクチン接種の意味とリスクをきちんと伝えることと、副反応が起きた時の救済の仕組みを整えておくことは欠かせない。
「命を守りたい」という鳩山政権にはぜひ、ワクチン費用を公費で助成する仕組みを作り、守れる命を守る態勢を整えてもらいたい。