今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

2009年08月

裁判員判決

ブログネタ
裁判員制度についてどう思いますか? に参加中!
2009/8/7 朝日新聞        社説  裁判員判決


 「被告人を懲役15年に処する」。裁判員の参加した初の裁判が行われた東京地裁で、歴史的な判決が言い渡された。
 プロの法律家だけによるこれまでの裁判で積み重ねられた「量刑相場」に比べ、「懲役15年」をどう評価すべきか。評議の内容は非公開で、軽々には判断できないが、市井の人々が自らの感覚を生かして真剣に取り組んだ結果は重く受け止めるべきだろう。
 判決後、裁判員全員と補充裁判員1人が記者会見に応じた。裁判員経験者が自らの体験を社会に伝えることが、国民全体でその経験を共有することにつながるだけでなく、この制度を検証していく上でも不可欠だ。これから裁判員に選ばれる人々も積極的に体験を語ってもらいたい。
 全国の地裁で裁判員裁判は次々に開かれる。今回と違って被告が無罪を主張する事件など、裁判員にとっては難しく悩ましい裁判もあろう。しかし、制度の定着はこれからだ。試行錯誤を重ねつつ、制度を育てていきたい。

原爆症確認書

ブログネタ
核兵器 に参加中!
2009/8/7 朝日新聞        社説  原爆症確認書


 「原爆の日」の広島で、原爆症の認定をめぐって大きな動きがあった。
 被爆者団体の代表らと麻生首相が、集団訴訟の終結に向けた確認書に署名した。政府が姿勢を改め、被爆者との間で大枠合意したのは前進だ。
 しかし、最終ゴールはまだまだ遠い。一番の気がかりは、今回の確認書の直接の対象は、300人余の原告に限られることだ。原爆症認定の申請を出して審査を待つ被爆者だけでも8千人近い。確認書もこの点を考慮し、政府と被爆者代表が定期的に話し合って解決に努めるとした。
 そこで鍵となるのは、認定基準の見直しだろう。集団訴訟で政府は「19連敗」してきた。新しい基準で認定されなかった原告でさえも勝訴している。認定基準が根本から問われているのは明白だ。
 新設される基金のあり方にも懸念が残る。1億5千万円ほどの規模を政府は考えているというが、だれがどのくらい出すのかは不明だ。幅広く被爆者が納得できる解決策を急いでもらいたい。

被爆64年

ブログネタ
核兵器 に参加中!
2009/8/6 朝日新聞     社説  被爆64年


 被爆地は今年、格別な夏を迎えた。「核兵器のない世界を目指して具体的な方策をとる」。米国のオバマ大統領がプラハ演説でそう宣言して、初めて迎える夏だからだ。
 核に頼らない安全保障体制を構築していくには、たくさんの政策の積み重ねがいる。ここでは特に、「非核の傘」を広げていくことを強く求めたい。
 核不拡散条約(NPT)に入った非核国には、核を使用しない。これを世界標準として確立すれば、NPT加盟の非核国は、核攻撃のリスクを大幅に減らせる。それが「非核の傘」だ。
 これを広げる方法は、いくつもある。第一には、国連安保理で明確に決議することだ。第二に、非核地帯条約の活用だ。核兵器保有国は、条約加盟国を核攻撃しないことを約する議定書があるが、米ロ英仏中すべてが批准しているのはラテンアメリカのものだけ。残りの議定書の批准を急ぐべきである。第三の方法は、核兵器国が核先制不使用を宣言し、核の役割を相手の核攻撃の抑止に限定することだ。
 日本政府は、米国による核先制不使用宣言には慎重だ。だが、日本が核抑止を強調するあまり、核軍縮を進めようとするオバマ構想の障害になっては、日本の非核外交は台無しだ。当面、核抑止を残すにせよ、「非核の傘」を広げていく政策を進めるべきだろう。
 軍事費を拡大させる中国への対応も欠かせない。日本も米中の現実を認識し、北東アジアでの核の役割を減らしつつ、地域の安定を図る構想を示していく必要がある。これが、中国を核軍縮の輪に加える大きな力になろう。
 世界の核拡散問題には地域対立や宗教対立がからんでいる。核実験をしたインド、パキスタン。事実上の核保有国とされるイスラエル。ウラン濃縮を続けるイラン。
 これらの国を非核に向かわせるには、根気強く対立をほぐしつつ、核保有がむしろ国を危うくすることを説いていくしかない。唯一の被爆国として日本は、そうした外交でもっと知恵を絞りたい。

安保懇報告

ブログネタ
核兵器 に参加中!
2009/8/5 朝日新聞     社説  安保懇報告


 政府の「安全保障と防衛力に関する懇談会」が報告書をまとめ、麻生首相に提出した。
 報告書でまず目を引くのは、北朝鮮の弾道ミサイルに対応するためとして集団的自衛権をめぐる解釈の見直しを求めたことだ。だが、政府は現在の技術の限界も含めて現実に即して運用を議論すべきであり、憲法上、行使できないとしている集団的自衛権の問題と関連づける必要があるとは思えない。
 より問題なのは、「専守防衛」の原則について、その意味を明確にし、できることとできないことを整理すべきだと指摘した点だ。
 専守防衛は、憲法9条のもとで自衛隊を持つにあたって、ゆるがせにできない原則である。報告書は「先制攻撃は憲法で禁じられているという基本は押さえつつ」としているが、自衛隊の果たせる役割を拡大したいという考え方だろう。ならば、どう広げるのかを具体的に指摘し、専守防衛原則との整合性を厳密に論じるべきである。

クリントン訪朝

ブログネタ
金正日総書記 に参加中!
2009/8/5 朝日新聞     社説  クリントン訪朝


 クリントン元米大統領が電撃的に平壌入りし、金正日総書記と会談した。
 訪朝の狙いはまず、北朝鮮に抑留されている米人記者2人を解放させることにあるのは間違いない。2人は今年3月、中朝国境で取材中に不法に北朝鮮に入ったとして拘束された。経緯に不明な点も多く、人道問題でもある。早い解放が望まれる。
 それ以上に双方ともこの訪朝を、局面を転換する機会にしようという意思がうかがえる。オバマ政権の発足後やっと米朝の対話の窓口が開かれたことは歓迎したい。
 この訪朝がどんな成果を生み出すかは不明だが、核をめぐる6者協議が動かない今、仕切り直しの景気をまず米朝間で見いだしてもらいたい。
 ただし、米国に考慮してもらいたいことがある。拉致を抱える日本や、北朝鮮の開城工業団地で韓国人が拘束されたままになっているなど、膠着した状態が続いている。事態を動かす糸口を米朝で探りつつ、米国は日韓とのすり合わせに努めてほしい。

介護認定混乱

ブログネタ
健康生活 に参加中!
2009/8/4 朝日新聞      社説  介護認定混乱


 介護サービスを受けるのに必要な要介護認定基準が、4月に改定したばかりだというのに、多くの項目でまたも修正されることになった。
 この原因は、厚労省が介護の現場や利用者の声をきかず、十分な検証や周知させる努力がないまま4月の時点で基準の見直しを進めたことに尽きる。
 基準は必要に応じて修正が求められる。だが、その際に避けねばならないのは、本当に介護が必要なのに要介護度が軽く判定されるような事態を引き起こしてしまうことだ。
 介護の必要度というのは本来、ケアに要する時間などに基づいて決められている。その観点の下、今回の修正後の基準なら妥当なのかどうか、引き続き検証を続けてほしい。
 介護保険制度をめぐっては、限られた保険財政の中で軽度の人のケアを保険でどこまでカバーするのかなど、様々な議論がある。
 実施から9年。ますます利用者が増える制度をどう安定させるか。政治が広い視野から道筋を示す時である。

裁判員始動

ブログネタ
司法総合 に参加中!
2009/8/4 朝日新聞      社説  裁判員始動


 昨日、市民が参加する裁判員裁判が始まった。
 裁判員の負担を減らすため、審理は集中して行われる。この裁判も4日連続で審理し、判決を言い渡す。
 これまでは公判の間隔を空け、裁判官は法廷外で調書を読み込んだ。しかし、裁判員が膨大な書面を読むことはできない。法廷で繰り広げられる証人尋問や被告への質問を見て、検察官による有罪の立証に合理的な疑いがないかを判断することに力点が置かれる。これは、自白調書に偏重してきたこれまでの裁判のあり方を変え、冤罪を減らす方向に働くであろう。
 そこで裁判員に求められるのは、日々変わりゆく社会に身を置き、虚々実々の世間を生きている庶民ならではの感覚だ。プロの裁判官が持ち得ないような視点こそが大切なのだ。
 この制度には、人々の間になお困惑や抵抗感もある。制度を定着させ、皆が共感できるようにするには、市民の感覚を判決に生かした実績と経験を着実に積み重ねていくことが必要だ。

ラグビーW杯

ブログネタ
ラグビーワールドカップ に参加中!
2009/8/3 朝日新聞      社説  ラグビーW杯


 ラグビー世界一を決める祭典、ワールドカップ(W杯)が日本にやってくる。国際ラグビーボード(IRB)が先日の理事会で、2019年の開催国として日本を選んだ。
 ラグビーが日本で人気を博したのは80年代だ。新日鉄釜石の日本選手権7連覇、同志社大の史上初の大学選手権3連覇で沸いた。その後はサッカーに押されて人気は下火になる。日本でのW杯開催決定は、人気回復の起爆剤となるに違いない。
 ところが国内トップになる日本代表チームは、W杯には毎回参加するものの、成績は芳しくない。日本大会までのこれからの10年間では、いかに底力を広げ、そのころ主力となる中高生の力をどう伸ばしていくかが問われる。それは日本のラグビー界全体の底上げにもつながろう。
 IRBは五輪にラグビーを復活させ、市場を広げることを狙っている。それは、日本の誘致への名乗り上げとも合致した。背景は様々だが、日本W杯が一層の国際化につながることを願う。

次世代送電網

ブログネタ
がんばる製造業 に参加中!
2009/8/3 朝日新聞      社説  次世代送電網


 地球温暖化を食い止めようと、世界は低炭素化を急いでいる。そのための基盤整備の一つとして、次世代送電網が注目されている。天候に左右される自然エネルギーを安定供給するには、送電網の進化が必要なのだ。
 経済産業省は次世代送電網づくりのための実験に乗り出す。確かに、政府が一歩を踏み出すことは意義深いが、実験では既存の送電網の改良という印象が強く、次世代と呼ばれるほど画期的とは言い難い。
 自然エネルギーを飛躍的に増すには、既存の枠にとらわれず、さまざまな可能性を探らねばならない。たとえば、オバマ米大統領がグリーンニューディール政策の柱に据えたスマートグリッド(かしこい送電網)がそのヒントとなろう。
 経産省や電力会社は、「日本の送電網はすでに十分スマートだ」とその開発には消極的だ。だが、次世代送電網づくりは未来への投資であり、ビジネスチャンスでもある。もっと柔軟に幅広い選択肢を探るべきだ。

アイヌ政策

ブログネタ
あなたの“ふるさと”はどんなところですか? に参加中!
2009/8/2 朝日新聞    社説  アイヌ政策


 日本の先住民であるアイヌの人々に対する国としての取り組みが、ようやく動き出した。「歴史の反省に先立ち、先住民族と共生する社会に向けた政策作りを」と政府の懇談会が提言したのだ。
 これまでにも、アイヌ文化振興法などに基づく施策はあったが、民族の位置づけがあいまいだったため、福祉や文化面に限定されてきた。
 差別や無関心は、次の世代でも新たな貧困と格差を生む。そんな悪循環は断ち切らねばならない。教育の場でも、アイヌ民族の歴史や現状をきちんと教えてきただろうか、と報告は問いかけている。
 まず国会で、先住民族としてのアイヌの存在を明確に認める法律をつくることだ。その上で政府とアイヌ代表が協議する場を設置し、対等な立場で今後の政策を話し合うようにすべきである。
 先住民族が胸を張って活躍することで、国民全体が多様な価値観や文化を共有する。こうした日本を早く築きたいものである。



Recent Comments
「最新トラックバック」は提供を終了しました。
RSS
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ