今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

2009年05月

時効見直し

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冤罪事件・第二審公判の記録 に参加中!
2009/5/31 朝日新聞      社説  時効見直し


 死刑にあたる罪は25年。無期懲役の罪なら15年。こうした一定期間が犯罪の発生から過ぎると、その後に容疑者が分かっても起訴できない。
 なぜ時効制度があるのか。長い時間が過ぎると証拠が集めにくくなる、被害者や社会の処罰感情も薄れる、といった理由からだ。
 ところが最近、事件の被害者や遺族らから、時効の撤廃を求める声が強まっている。背景にあるのは、DNAで識別する鑑定の精度が飛躍的に進歩したことだ。
 これに対して、日本弁護士連合会や一部の被害者の中からは次のような反対論が出ている。時間がたつほど、アリバイや被告に有利な証言は探しにくくなり、十分な弁護活動ができない。またDNA型鑑定だけを頼りにすると冤罪が起きる可能性がある。
 時効廃止には、徹底した冤罪防止策が不可欠だ。とはいえ、対象事件の適用範囲や、捜査体制の状況など多数の論点が残る。国会だけでなく、国民の間でもじっくりと多角的に議論する必要があろう。

雇用危機

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部屋探し に参加中!
2009/5/31 朝日新聞      社説  雇用危機


 収入が不安定な非正規の労働者をターゲットに、家賃滞納時の立ち入りを認めるなど借り主に不利な形の契約を結ばせ、家賃が少しでも遅れると保証会社や管理会社から強引に退去させられる例が相次いでいる。
 国土交通省は野放しだった家賃保証業の規制を検討し始めた。だが、それだけでは根本的な解決にならない。背景には、雇用危機に直面する非正規の人たちへの住まいの支援策が、十分に整っていない事態があるからだ。
 低所得者向けの公営住宅はどこも高倍率なうえ、若い単身者には入居資格がない。その結果、初期費用が要らない物件や寮付きの仕事を選ばざるを得なくなる。そして仕事や収入が途絶えると、路頭に迷うことになる。働く貧困層の拡大とともに、住宅政策のほころびがでてしまったのだ。
 公的機関による家賃保証や民間賃貸住宅を政府の支援のもと低賃金で貸すなど、永続的な対策を打ち出しつつ住まいの安全網を整備してもらいたい。

元親方実刑

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大相撲 に参加中!
2009/5/30 朝日新聞      社説  元親方実刑


 一昨年、17歳の力士がけいこ場でのすさまじい暴力で命を落とした。この事件で名古屋地裁は、指導的立場にあるのに暴行を主導したとして、前親方に懲役6年の実刑判決を言い渡した。相撲界は判決を重く受け止めねばならない。
 事件後、日本相撲協会は文部科学省の指導もあり、暴力の一掃に踏み出した。また、親方しか理事になれない閉鎖的な仕組みを変え、外部理事2人、監事1人を新たに加えた。
 ところが、負の連鎖は止まらない。昨年5月、十両力士が若手の頭を調理器具で殴り、けがを負わせたことがわかった。親方が弟子を殴打したことも明らかになった。
 気になるのは、部屋をつかさどる親方の認識の甘さだ。一連の不祥事も、いまだに「個人に起因する問題」ととらえる危機間の希薄な親方が少なくない。
 問題の芽を積むためにも、まず親方こそが教育を受けるべきではないか。協会には、部屋任せにせず明確なビジョンを掲げ、改革を続けてもらいたい。

失業率5%

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再就職への道 に参加中!
2009/5/30 朝日新聞      社説  失業率5%


 雇用情勢が急速に悪化している。4月の労働力調査会では、完全失業率が5.0%であった。悪化のスピードも深刻だ。失業率はここ3か月で0.9ポイント上昇している。
 事態を改善させるべく、雇用対策などを柱とする総額15兆円余りの経済危機対策を盛り込んだ09年度補正予算が昨日成立した。一連の対策により、3年間で計390万人の雇用が守られるという。
 雇用対策として力点が置かれているのが雇用調整助成金の拡充だ。生産調整のため一時休業させられた従業員に支払う手当などを国が企業に助成する。
 また「緊急人材育成・再就職支援事業」では、失業していても雇用保険の対象にならない人たちが職業訓練を受けながら生活できるよう、生活費を保証する。
 同時に、人手不足が続いている医療や介護などの福祉分野では、就職相談の機会を増やすなど取り組みを強め、さらなる雇用創出が可能なはずだ。
 大失業時代としないために、もっと官民の知恵を出し合いたい。

厚労省分割

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政治の動き に参加中!
2009/5/29 朝日新聞      社説  厚労省分割


 麻生政権が次の総選挙の目玉にと意気込んでいた厚生労働省の「分割・再編」の雲行きが怪しくなってきた。
 「分割・再編」案の発端は、首相が将来の国家ビジョンを話し合うためにと作った安心社会実現会議で、渡辺恒雄・読売新聞グループ会長が分割案を提唱したことだった。これを受け、首相は持論を披露し、政府内での検討を指示した。
 だが、関係閣僚の話し合いでは慎重論が続出し、与党内からも「拙速だ」という批判が 噴き出した。
 時代の変化に応じて敏感に、柔軟に行政組織を見直すというのは、あって当然のことだ。しかし、「だから分割を」という論議がいきなり走り出した今回の進め方は、あまりに短絡的であった。
 数か月以内に確実に総選挙があるというこの時期に泥縄式に議論を進めて、まともな結論が得られるのかといえば、疑問が残る。国民が望むのは役所の姿はどうであれ、しっかり仕事をしてもらうことだ。そこを見誤らないでほしい。

原爆症訴訟

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司法総合 に参加中!
2009/5/29 朝日新聞      社説  原爆症訴訟


 裁判に負け続けながら責任を認めない。法治国家の政府としてこれでいいのか。原爆症の認定をめぐる集団訴訟への対応である。
 認定にあたっては、医療分科会の意見をもとに厚生労働相が可否を決める。当時の認定基準では、爆心地からの距離をもとに被爆放射線量を推定し、病気が起こる確率を出した。だが、一連の判決で「機械的すぎる」と批判され、厚労省は昨年4月に基準を改変した。
 ところが、その基準も不十分である。認定の対象を、がんや白血病など特定の5つの病気に限っているからだ。昨日の東京高裁判決も新基準ではじかれた人を原爆症と認めたうえ、新基準を「原爆症認定の判断基準として適格性を欠く」と断じた。政府はその判決を真摯に受け止め、認定基準を見直さなければならない。
 また、担当する医療分科会には「機械的」とされた従前の評価方法にこだわる委員が多く残る。厚労相は半数の委員を入れ替え、全員救済を急ぐべきである。

自殺者3万人

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人、生きる意味 パート2 に参加中!
2009/5/28 朝日新聞     社説  自殺者3万人


 昨年、自殺者がまた3万人を超えた。98年以来、11年連続である。長く2万人台で、その前の高度成長期は1万人台にとどまっていた自殺者が、なぜこうも増えたのか。個人の生きる力の問題よりも、社会的な背景に目を向けざるを得ない。
 バブル崩壊後の10数年、「構造改革」の掛け声のもとに競争が激化した。社会保障は抑えられ、自己責任を強調する風潮が強まった。
 事態は深刻さを増している。かつてはうつ病対策が中心だったが、自殺の原因は複合的だ。丁寧な分析と幅広い対策が必要である。特に「失業」「就職失敗」といった原因が増えたことを考えれば、生活を保証しながら職業訓練を受ける機会を増やすといった政策も必要になろう。また警察庁には、年代、男女比、職種等、地域別の詳しいデータを公表してもらいたい。地域の特徴に合わせた、きめ細かな対策が必要だからだ。
 生きる希望をつなぐための地道な努力を積み重ねていくしかない。

党首討論

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政治の動き に参加中!
2009/5/28 朝日新聞     社説  党首討論


 麻生首相と、民主党の鳩山代表が初の党首討論に臨んだ。民主党の小沢代表のときにはめったに行われなかったが、代表交代を機にすんなり実現した。大いに歓迎したい。
 今回の党首討論では、政権交代に込める理念を訴える鳩山氏と、政権担当能力を強調する麻生氏という、力点の違いが見えた。
 もうひとつ、両氏が鋭くぶつかったのはやはり「小沢問題」だった。「反省の中から、企業・団体献金を3年後に禁止したい」と法制化に同調を求める鳩山氏に対し、首相は「企業にも社会の一構成員としての存在意義がある。現在の法律すら守っていない疑惑があるのに、制度が悪いというのは論理のすり替えだ」と批判した。
 政権交代の手がかりを求める有権者には、はなはだ物足りない約45分間であった。政策の財源論や安全保障、憲法など聞きたいテーマは山ほどある。論争を逃げないという両党首なのだから、総選挙への第一声と心得て、毎週でも討論を重ねてもらいたい。

スポーツ庁構想

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スポーツ に参加中!
2009/5/27 朝日新聞     社説  スポーツ庁構想


 スポーツにかかわる行政は多数の省にまたがる。これをまとめて「スポーツ庁」を新設してはどうかという議論が、政府の教育再生懇談会で進められている。
 関連する省が多いのには歴史的な経緯がある。日本では、スポーツは「知育・徳育・体育」の中の一つと見なされ、文科省が担ってきた。そこへ障害者スポーツや企業スポーツなどの分野が生じ、それぞれ厚労省、経産省が対処している。
 そもそもスポーツ庁構想は、クレー射撃の五輪代表だった麻生首相自身が以前から推しているものだ。その軸足は選手強化の方にある。
 一線級の強化は悪いことではない。だが今の日本を考えれば、日々の暮らしの中にあるスポーツを豊かにするという点にこそ価値を置きたい。子供の体力低下にどう歯止めをかけるか。医療費抑制の観点から、生涯スポーツの普及も大事だ。まずスポーツ庁ありきではなく、私たちの身近にあるスポーツをどう育むか、という広い視野から考えたい。

安保理決議

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中国・韓国・北朝鮮外交問題 に参加中!
2009/5/27 朝日新聞     社説  安保理決議


 北朝鮮の2度目の核実験を受け、世界の目は国連安全保障理事会がどう対応するかに注がれている。
 3年前の決議を思い返せば、残念ながら、現実にはほとんど機能しなかった。制裁する側の結束を保つためにも強制色を弱める必要があったからだろう。
 実際、北朝鮮をめぐる各国の思惑にはかなりの違いがある。北朝鮮の核保有は日米韓にとって深刻な脅威だが、中国やロシアにとっても受け入れられる現実ではない。だが、朝鮮半島の混乱が自国に波及するような事態は避けたい。だから、北朝鮮にあまり強い圧力をかけることには慎重だ。
 だが今回、北朝鮮は核とミサイルで国際社会への脅しを強め、「核保有国」への野心を一層あらわにした。今こそ各国は違いを乗り越え、核放棄を厳しく迫らなければならない。
 どんな制裁を盛り込むかが注目されているが、大事なのは決議の実効性であり、それを支える加盟国の結束だ。強固な結束のもと対処していくべきである。


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