ブログネタ
グローバル・エコノミー に参加中!
2008/10/18 朝日新聞         社説  世界金融危機


 これからの世界のためには、米国中心の国際金融制度を改革することが必要だ。世界を覆う金融危機に対して、欧州連合(EU)首脳会議がこんな方針を打ち出した。
 なぜ欧州はこのような金融の新秩序作りへ攻勢をかけるのか。
公正や公平を重視する欧州社会には、もともと弱肉強食にはしりがちな米国流の市場原理主義を危ぶむ考えが強い。にもかかわらず欧州の金融界は米国の金融ブームに乗ろうと、リスクの高い証券化商品に手を出して痛い目にあった。その反省から、米国流を改めたいと考えているに違いない。
 国際金融制度の改革について欧州はこれまでも、取引の透明性強化や規制導入を求めてきた。そして今、首脳たちは国際通貨基金(IMF)の解体的な改革まで言及している。
 首脳会議の決定は、米国流資本主義の欠陥を正し、新しい経済のあり方を探るための、欧州の新たな挑戦なのであろう。

スポンサードリンク