2014 2/17(月)  日米韓の結束 -- 米国頼みを卒業せよ

 軍拡と勢力拡張を進める中国にどう対処するか。北朝鮮に核の放棄をどう迫るか。そんな差し迫った難題が眼前にあるというのに日韓両政府が背を向け合うことに、米政府はいらだちを強めている。

 ケリー国務長官は今月、訪米した岸田外相と会談したのちに訪韓し、オバマ大統領の4月の日韓訪問予定を伝えた。大統領は仲介役を担う用意はある。だが、その前に当事者同士で関係を修復するのが筋だ。ケリー氏はそう呼びかけた。米国からの異例の和解勧告である。

 日本が特に気にかけるべきは、近隣外交をめぐる緻密な戦略を描く能力そのものが安倍政権にはかけているのではないかという米国側の懸念だろう。

 日韓の安全保障はともに米国の傘のもとにあるが、その枠組みの強度を保つのは、日韓それぞれの外交努力である。日米韓の結束は当事国ののみならず、東アジア全体の安定に欠かせない。日韓両政府とも、その重い責任を自覚し、米国頼みを卒業すべきだ。



*チェックポイント
・差し迫った難題が控えているなかでの、日韓両政府の反目に対する米政権のいらだち
・米国からの異例の和解勧告
・日本のとるべき立場
 → 主張:米国頼みは卒業せよ

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