2014 1/16(木)  一人っ子政策 -- 中国国民に選ぶ権利を

 中国で一人っ子政策がわずかに緩められる。習近平(シーチンピン)政権が「両親のいずれかが一人っ子なら、2人目の出産を許す」と決めた。

 建国の父、毛沢東は人口を国力の基とする考えから産児制限を否定した。だがその後、食料不足の心配から、1979年に制限が始まった。これまで中絶や避妊手術の強制例は多く伝えられる。そこには高額罰金を地方政府が財源として頼るいびつな構図があるだけでなく、資産家は金次第で子を増やせるという矛盾もある。

 緩和に向けて政権の背を押したのは、高齢社会への危機感である。働ける人口が減り続ければ、将来への不安が高まる。だが、今後も管理体制は保存されるだろう。2人目が許されるといってもまず申請が必要で、自由に産めるわけではないのだ。

 中国は今や経済大国でもある。前時代的な強制をやめて、基本的人権として国民の選択を尊ぶ方向へかじを切る時だ。


*チェックポイント

・中国での一人っ子政策の緩和
・これまでの歴史
・政権の背を押したもの — 高齢社会への危機感
・著者の主張 — 前時代的な強制はやめて、基本的人権として産む権利を認めよ

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