2013/11 / 21  『一票の格差 -- 「違憲の府」の異様さ』

 最高裁の判断が「違憲状態」にとどまったからといって、一票の格差是正の取り組みを緩めていいとはならない。最高裁が廃止を求めた「1人別枠方式」を実質的に温存したまま、定数の微調整でお茶を濁すのはもはや限界である。国会は抜本改革から逃れられないところに来ている。

 「違憲の府」とされた以上、衆院を解散するのが筋だが、いま選挙しても違憲訴訟の繰り返しであり改革を急がねばならない。自らできないのなら潔く第三者の手に委ねるべきだ。

 ねじれが解消し、自民党の1強状態となった国会は暴走気味である。婚外子の相続差別に対する最高裁の違憲判決に異論が噴出し、特定秘密保護法案の審議が進むなか、首相は集団的自衛権の行使を解釈改憲によって認めようとしている。

 違憲状態の選挙によって選ばれた議員が、憲法をないがしろにする議論を公然とくり広げる異様な事態だ。このうえ格差是正を放置するというなら、法の支配の根幹が崩れる。



要約*チェックポイント

  今回の文章は、通常の社説と異なり、一つ上の社説をうけてのものである。
 よって、要約の書き方も通常と多少異なる。
 一方で、要約するということには変わりはないので、重要なところを取り出してまとめれば良い。

  最も重要な文は、「違憲状態の選挙によって選ばれた議員が、
 憲法をないがしろにする議論を公然とくり広げる。異様な事態だ。」であろう。

 というのもタイトルに“「違憲の府」の異様さ”とあるように、
 違憲状態の政府が異様な行為に及んでいることを書きたいはず。
 (タイトルも一つのヒントになるので活用すること。)

 これを核に

 ・違憲状態の選挙とはどういうことか? 
   →  一票の格差と絡めて著者の主張
     (抜本改革の必要性、できないなら第三 者の手に委ねる)を述べる。

 ・憲法をないがしろにする議論とは何か?
  (ここは具体例を入れた方が説明しやすい。)

 を書けば良い。

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