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米国4位の大手証券リーマン・ブラザーズが破綻した。同時に3位のメリルリンチが、大手銀行バンク・オブ・アメリカに救済合併された。さらに、経済不振の保険最大手AIGが「次の破綻先」と見られて株が売り込まれており、金融危機は最も激しい局面を迎えた。
米国の株価急落が世界に波及し、不安が広がっている。その連鎖を食い止めるためにも、米国当局は確固たる措置を取らねばならない。まず金利を引き下げれば市場の不安は和らぐであろう。そして貸し倒れ不安から金融機関が資金出し渋りに傾くのを防ぐべく、公的資金をためらわずに投入しなければならない。また再度の減税といった需要対策により、消費減少、銀行の融資停滞、景気悪化といった悪循環を、最小限にとどめる必要がある。
対策が必要なのは米国に限らない。米国の証券に投資していた世界の金融機関も傷を負ったわけだから、各国の当局は互いに連帯を密にしていかねばならない。
ここで問題なのは不安心理が和らいだからといって、金融機関がこれで終わるかということだ。住宅バブルに端を発した金融危機は止まる気配を見せない。ドル安への不安という最大の心配ごともある。いまのところその兆しは見えないが、各国当局は警戒を強め、万が一に備えるべきである。
思えば冷戦終結後から、世界経済では米国の一強が続いた。初めはIT(情報技術)などの力強い革新技術にリードされての成長だったが、次第にマネーの拡大に依存した経済に傾いていった。その順調に続いていた世界経済の拡大基調がいったん終結に向かっているのだろう。だが過度の悲観に陥ることなく、光の部分にも目を向けつつ世界経済の安定策を考えたい。
日本にとっても米国の景気が冷え込めば打撃となる。しかし政府の景気対策は極めて限定的であり、民間での自助努力が大切だろう。そのためにも来るべき総選挙で政治が明確なビジョンと行動力を回復することが重要だ。








