2008/9/3 朝日新聞 社説 自民党総裁選
福田首相の突然の退陣表明を受け、自民党総裁選の日程が決まった。24日には新首相が誕生することになる。
麻生太郎幹事長がいち早く出馬を表明した。対抗馬としてだれが名乗り上げるのかが焦点だ。自民党からすれば複数の候補者によるにぎやかな政策論争で雰囲気を変えて出直したいところであろう。
総裁選では麻生氏ら候補者は国民が聞きたいと思う政策について率直かつ具体的に語り、勝者の主張をそのまま総選挙の党マニフェストの骨格にする。そのような緊張感のある論争にすることが必要だ。
「豊かで活力のある社会」との抽象的な宣言でお茶を濁したり、派閥の数合わせで次期総裁が決定したりするようでは2週間も選挙期間をとる意味が全くない。総選挙をにらんで有権者受けのいい「選挙の顔」を望む声もあるが、不景気や社会保障の劣化に直面する有権者の不安を過小評価してはいけない。政策を語らずして信頼は得られないことを肝に銘ずるべきだ。
福田首相の突然の退陣表明を受け、自民党総裁選の日程が決まった。24日には新首相が誕生することになる。
麻生太郎幹事長がいち早く出馬を表明した。対抗馬としてだれが名乗り上げるのかが焦点だ。自民党からすれば複数の候補者によるにぎやかな政策論争で雰囲気を変えて出直したいところであろう。
総裁選では麻生氏ら候補者は国民が聞きたいと思う政策について率直かつ具体的に語り、勝者の主張をそのまま総選挙の党マニフェストの骨格にする。そのような緊張感のある論争にすることが必要だ。
「豊かで活力のある社会」との抽象的な宣言でお茶を濁したり、派閥の数合わせで次期総裁が決定したりするようでは2週間も選挙期間をとる意味が全くない。総選挙をにらんで有権者受けのいい「選挙の顔」を望む声もあるが、不景気や社会保障の劣化に直面する有権者の不安を過小評価してはいけない。政策を語らずして信頼は得られないことを肝に銘ずるべきだ。