2014 1/13(月) 成人式の日に -- 逆境をチャンスに変える
2011年に東北地方を襲った大地震により、福島の原子力発電所が制御不能となった。この原発事故が福島の状況を一変させた。地域社会も、これまでの生活や価値観も、みんな崩れてしまった。
ただ、それは一方で、「何かしたい、しなければ」という意欲や覚悟も生んだ。そこでつくられたのが「ふくしま復興塾」だ。福島県出身の経営者が発起人となり、「福島の未来をになう人材を育てよう」という目的を掲げる。公募と面接で約20人が塾生となった。全体の活動は月2回。前半は講義や視察を中心に、後半は福島の課題を解決する事業を自分たちで考える。昨年5月の開講から約半年たった昨年12月14日、「ふくしま復興塾」の第一期生による最終発表会が福島県郡山市であった。
谷津拓郎(27)が起案したのは「お福わけ社会の創造」だ。会津木綿を現代風の商品に仕立てつつ、生活のあり方も考えてもらう事で、被災者と消費者、さらにその知人へと輪を広げていく。
審査委員の評価がいちばん高かったのは、松本丈(31)の事業プランだ。プレゼンでは市場と起業支援のNPO、地元の生産者とを結びつける構想を提案した。いわきの農家と提携した野菜スムージー「Hyaccoi(ひゃっこい)」の開発も紹介した。被災者支援から、食文化の発信拠点づくりへの発展を目指す。
最近の若者は内向きだ。そんな批判がある。だがそれは、ひらすら人やモノを消費し使い捨てにしがちな大都市や大企業が、もはや「目指すべき場所」ではなくなりつつあることも理由ではないか。むしろ、身近な生活や地域の資源のなかから、拡大主義とは異なる価値を創ることにこそ、次の社会へのカギがある。みずからの場所で道を切り開こうとする若者は、どの分野でも貴重な存在だ。そんな若者を育て、活躍できる場を用意できるか。社会の側も、また問われる。ふくしま復興塾では、まもなく第2期生の募集が始まる。
2011年に東北地方を襲った大地震により、福島の原子力発電所が制御不能となった。この原発事故が福島の状況を一変させた。地域社会も、これまでの生活や価値観も、みんな崩れてしまった。
ただ、それは一方で、「何かしたい、しなければ」という意欲や覚悟も生んだ。そこでつくられたのが「ふくしま復興塾」だ。福島県出身の経営者が発起人となり、「福島の未来をになう人材を育てよう」という目的を掲げる。公募と面接で約20人が塾生となった。全体の活動は月2回。前半は講義や視察を中心に、後半は福島の課題を解決する事業を自分たちで考える。昨年5月の開講から約半年たった昨年12月14日、「ふくしま復興塾」の第一期生による最終発表会が福島県郡山市であった。
谷津拓郎(27)が起案したのは「お福わけ社会の創造」だ。会津木綿を現代風の商品に仕立てつつ、生活のあり方も考えてもらう事で、被災者と消費者、さらにその知人へと輪を広げていく。
審査委員の評価がいちばん高かったのは、松本丈(31)の事業プランだ。プレゼンでは市場と起業支援のNPO、地元の生産者とを結びつける構想を提案した。いわきの農家と提携した野菜スムージー「Hyaccoi(ひゃっこい)」の開発も紹介した。被災者支援から、食文化の発信拠点づくりへの発展を目指す。
最近の若者は内向きだ。そんな批判がある。だがそれは、ひらすら人やモノを消費し使い捨てにしがちな大都市や大企業が、もはや「目指すべき場所」ではなくなりつつあることも理由ではないか。むしろ、身近な生活や地域の資源のなかから、拡大主義とは異なる価値を創ることにこそ、次の社会へのカギがある。みずからの場所で道を切り開こうとする若者は、どの分野でも貴重な存在だ。そんな若者を育て、活躍できる場を用意できるか。社会の側も、また問われる。ふくしま復興塾では、まもなく第2期生の募集が始まる。