今日の朝日新聞社説-要約-

朝日新聞社説の要約です。忙しいあなたなら3分で読める今日の社説。受験生のあなたには要約のススメ。

学校図書館

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2009/11/3 朝日新聞     社説  学校図書館


 子供たちにとって一番身近にある豊かな知の世界。それは学校の図書館である。だが、見過ごせない格差が地域や学校によって広がっている。
 まず本の量が不足している。政府は標準の冊数を満たすための支援措置もしてきたが、財政難のなか、本を買わずに別の使い道に充てている自治体も多いのだ。
 図書館の質を支える仕組みにも課題は多い。図書館の活用には「学校司書」という職員が欠かせないが、学校司書のいる公立小中学校は4割に満たない。
 現代社会を生き抜くのに不可欠な、正確で役立つ情報を自分で選びとる能力を養う場所として、学校図書館の重要性は増している。問題を抱えた子供が教室を離れて心を落ち着かせ、自分と向き合う場にもなるが、それには司書が必要だ。
 保護者の経済格差が広がる今、政府と自治体は必要な本と専門家の配置を急いで進める責任がある。学校図書館はどんな子供にとっても平等に公平に開かれていなくてはいけない。

ポスト京都

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2009/11/3 朝日新聞     社説  ポスト京都


 京都議定書に続く地球温暖化防止の国際枠組みを、デンマークで開く国際気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)で合意する。それを目標に進んできた交渉の雲行きが怪しくなった。
 最大の障害は、先進国と新興国・途上国の根深い対立である。また、議会との衝突からオバマ大統領が現時点で指導力を発揮するのが難しいことも足かせとなっている。
 こうした現状では、COP15までに新議定書をまとめあげることは時間的に難しい。そこで、可能な限り政治的に合意しておくほうが得策だという現実論が浮上してきたのだ。
 だが、COP15の重要性は変わらない。新議定書の内容について、出来るだけ踏み込んだ政治的な基本合意を作っておけるかが今後の交渉を左右する。今後のあらゆる首脳会談を機会ととらえ、踏み込んだ政治合意への外交努力を重ねてもらいたい。最終的には各国首脳がデンマークに集まり、新議定書の採択に向けた強い決意を示すべきである。

新政権の日本

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2009/9/13 朝日新聞      社説  新政権の日本


 衆院選で民主党の圧勝を受け、顔ぶれが一新された国会で今週、鳩山新政権が誕生する。そんな中、女性議員がこれまでで最も多い54人となった。しかし世界的に見れば、女性議員の比率は依然として下位のままだ。
 女性の力をどう生かすか。少子高齢化の時代を迎えた日本にとって、多様な人材を確保し、社会の活力を維持する上で、極めて重要な課題だ。
 人々の意識や社会の仕組み。女性の活躍を阻む壁は根強くある。内外ともに生まれ変わる国会には、女性の力を生かす社会づくりに向けての先導役を果たしてもらわねばならない。
 10年前に施行された男女共同参画社会基本法は「男女共同参画社会の実現は21世紀の我が国社会を決定する最重要課題」とする。しかし現状は、指導的立場にある女性の割合を20年までに30%とするなどの目標にほど遠い。
 その背景には「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という、男女の役割分担についての伝統的な意識がある。そしてこの家族モデルを前提につくられた日本のさまざまなシステムが根強く残っている。
 だが現実には、いろいろな理由で働く女性が増え、労働人口の4割以上は女性だ。「女性の働き方を模索し、働き方そのものに柔軟性が生まれれば、みんなが働きやすくなり、結果的には企業は成長し個人も幸せになる」。INAXの女性活躍推進室長を務める桑原靖子さんはそう話す。
 結婚しても姓を変えたくない女性も増え、結婚以外のかたちを選ぶ人もいる。このように家族の在り方が多様化しており、それを認めることは少子化を防ぐうえでも欠かせない。だが、日本の民法は明治以来の古い家族観を引きずったままである。
 このほど、民主党は民法改正を取り上げており、この政権交代は21世紀にふさわしい民法に変えていく、願ってもない好機となろう。女性が生きやすい社会は、男性にとっても生きやすい。一人ひとりが多様な能力を発揮できる社会へ、永田町からのうねりを期待したい。

法科大学院

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2009/9/12 朝日新聞    社説  法科大学院


 法科大学院を卒業した人を対象にする新司法試験の合格者が発表された。4回目の今年、年々下がってきた合格率はさらに27%にまで落ちた。
 ここで問題なのは、大学院間の格差が広がり、下位校が全体の足を引っ張っていることだ。法科大学院が乱立気味のなか、定員の大幅削減が検討されているが、もっと早く手をつけるべきだった。
 法曹界には「法科大学院を出た司法修習生の質が落ちている」との嘆きがある。日本弁護士連合会は昨年、「合格者増のペースダウン」を求めた。
 だが、市民に司法を利用しやすくするため法曹人口を増やすことは、裁判員制度や法テラスと並ぶ司法改革の3本柱だ。合格者数を絞ることより、全体の質を高めることを考えねばならない。
 弁護士と裁判所、検察庁の法曹三者は、法科大学院教育の充実について連携責任があることを、改めて認識してもらいたい。そのうえで、現場を経験した人材を教育の場に送り込むことが必要である。

核軍縮

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2009/9/12 朝日新聞    社説  核軍縮


 「核なき世界」をうたったオバマ米大統領のプラハ演説から5カ月。世界はすでに動き出している。
 今月24日には、国連安全保障理事会の15カ国首脳がニューヨークに集まって核軍縮・不拡散について話し合う。日本からは鳩山新首相が出席することになる。被爆国の新首相として明確なメッセージを発してもらいたい。
 さらに10月には日豪両政府の提唱で始まった国際賢人会議が、来春には、オバマ氏が提唱した核物質管理のための首脳会議が開かれる。
 こうした機運を成果につなげるために、日本も積極的な役割を果たすべきだ。新政権には次のことを望みたい。
 まずは、マニフェストにうたった北東アジアの非核化への道筋を描くことだ。さらにすべての核兵器国に核の先制不使用を求める。日本の安全、地域の安定のために、中国に核軍縮を促すことも不可欠だ。
 米国と緊密な協力関係を保ちつつ、核軍縮に関する日本ならではの構想力を示してもらいたい。

財界

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2009/9/11 朝日新聞     社説  財界


 自民党政権を支え続けた財界が、政治との関係について転換を迫られている。
 自公政権下では日本経団連会長らが経済財政諮問会議の民間議員として政策づくりに深くかかわった。新政権は諮問会議を廃止し、新設の国家戦略局で政策の骨格を決めるという。財界幹部からは「意見を聞いてくれなくなるだろう」との嘆きが漏れる。
 だが、政権交代は新しい時代の始まりである。財界は自らの役割を見直し、政治の大変動に対応して変化の道を探る勇気を持つべきだ。過去を振り返っても、財界と自民党政府の息が常に合ったわけではないのだ。
 また新政権は企業・団体献金廃止を掲げるが、経済界は自発的に献金をやめるべきである。与党とのお金を通じた関係を断ち、そのうえで政策を巡って政府と意見を交わすことがこの国の民主主義の発展にとって重要だ。
 企業の利益だけでなく、幅広い「国民益」のための政策提言組織に財界が自ら脱皮していくことを期待したい。

9・11から8年

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2009/9/11 朝日新聞     社説  9・11から8年


 2001年9月11日、ハイジャックされた旅客機が世界貿易センタービルに突っ込み、3千人以上が犠牲になった。テレビを通じて「これは戦争行為だ」と語ったブッシュ氏は、国際テロに対する「戦争」を宣言した。
 それから8年。「対テロ戦争」の正義を訴え続けたブッシュ氏に代わり、オバマ大統領が登場した。新政権のキーワードは「イスラムとの和解」である。「対テロ戦争」は「暴力的過激主義との対決」にとって代わられた。
 だがいったん始めた戦争は簡単に終わらせられない。対話を掲げるオバマ大統領が直面するのは、この冷厳な現実だ。とりわけアフガンにはオバマ氏自身が、必要な戦争として米軍の増派を進めている。しかし、状況は悪化の一途をたどっているように見える。
 アフガニスタンをどう再建するか。いま世界が直面する最も困難な課題の一つだ。解決に向けては、イスラム社会との対話を深めることが不可欠である。

混迷自民党

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自民党総裁選挙とい「茶番劇」について一言 テーマに参加中!
2009/9/10 朝日新聞      社説  混迷自民党


 自民党が混迷を深めている。党再建がかかる総裁選の告示まで10日を切ったのに、いまだに名乗り出る議員がいない。何より深刻なのは、次を担う人物が見えないことだろう。
 党のアイデンティティーを練り直し、支持基盤を築き直す重たい任務を背負う。また、意欲はあっても、派閥会長級のベテランが立てば「派閥主導か」とのレッテルを張られかねないし、中堅・若手にしてみれば、立候補に必要な20人の推薦人は集められそうにない。そんな思いが総すくみ状態を招いているようだ。
 だが、ベテラン、若手にかかわらず、やる気があるなら自らの敗因を総括し、将来へのビジョンを発信することで派閥を超えて推薦人を集める努力をすればいいのだ。
 民主党がどんな政権運営をするにせよ、遅くとも4年後には有権者の審判を受けねばならない。その時に民主党に代わって政権を担いうる政党へと、党を作り直す。これは日本の民主主義に対して自民党が負う責任である。

連立合意

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鳩山由紀夫の閣僚名簿「ハトノート」に記載された政治家 テーマに参加中!
2009/9/10 朝日新聞      社説  連立合意


 民主、社民、国民新の3党が連立内閣を組むことで合意した。
 衆院では圧倒的多数を手にした民主党だが、参院では過半数に少し足りない。そこで社民、国民新両党の協力を取り付け、安定した政権基盤を築こうということである。
 社民、国民新の両党にとっては、そんな事情を利用して、自らの主張を少しでも実現させる腹積もりだろう。むろん、党が違うのだから、すべての意見が一致するわけはない。原則を主張するのはいいが、反対した場合、現実的な対応策を示さねばならない。それが野党時代とは違う「政権党」としての義務である。
 その意味で、入閣する両党首が加わる「基本政策閣僚委員会」を内閣に設け、3党協議の場とすることにしたのは良かった。意思決定は内閣に一元化するという民主党の原則が貫かれた。
 期待したいのは、民主党の議員たちとは違う「目」を政権の中で利かせることだ。両党には、政権に加わることの責任を果たしてもらいたい。

MS対グーグル

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2009/9/9 朝日新聞      社説  MS対グーグル


 「ウィンドウズ」でおなじみのマイクロソフト(MS)と、ネット検索最大手のグーグルの覇者争いが熱い。
 熾烈な攻防は、情報技術(IT)の使い方の大きな変化をにらんだ動きである。これまでの主流は、パソコンにソフトや情報を蓄え、ネットで情報をやり取りするというものだ。MSはウィンドウズの成功で時代の覇者になった。
 ところが、最近はソフトや情報をネット上に格納し、必要な時にネット経由で使う方式が広がりつつある。ネットを雲にたとえた「クラウド・コンピューティング」と呼ばれる流れだ。グーグルはその主導役であり、MSは対抗するためにネット検索2位のヤフーとの提携を決めた。両雄の激しい競争のうち、クラウドへの流れは加速するだろう。
 反面、プライバシーの問題など、クラウドが抱える問題も膨らむ。そうした懸念を解くため、監視体制に関して国際的に議論していく必要がある。
 課題も多いクラウドだが、普及を前提に賢く使いたい。
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